Bizコンパス

IT戦略を語る
2015.07.30

部外者の発想で目指す請負型IT部門の構造改革

クリナップ株式会社 常務執行役員 情報システム部長 田中 仁 氏

 システムキッチンのリーディングカンパニーとして日本の台所を革新し続けてきたクリナップ株式会社。同社のIT戦略を常務執行役員情報システム部長の田中仁氏が語る。

 

システムキッチンの名付け親、独創的な技術で食・住文化を創造

―― 御社の事業概要についてご紹介をお願いします

 システムキッチンという言葉は和製英語で、実は弊社が名付け親です。創業者がヨーロッパを視察して日本に合うキッチンを開発し、昭和48年に日本初の製品を売り出したのがシステムキッチンのはじまりです。現在、弊社はバスルームや洗面化粧台なども扱う住宅設備機器メーカーですが、今もシステムキッチンが連結売上の約7割を占めています。我々の強みは業界初、日本初の新しい機能を持つ製品を開発し、食・住文化の創造をリードしていることです。

―― 事業戦略を支えるITの活用法について教えてください

 弊社のビジネスにとってお客さまとのコンタクトポイントであり、商売の起点となる重要な拠点がショールームです。来店されたお客さまの満足度を高め、販売につながる提案を行うためにITを活用しています。以前は、お客さまの要望をお伺いした後、図面や見積書を作成するだけだったのですが、現在はお客さまがよりイメージしやすいよう図面をもとにキッチンをCGで再現し、その画像も提供しています。できるかぎり早く、質の高いイメージを提供することがお客さまへのサービス向上と営業力強化につながると考えています。

―― システムキッチンは受注生産品ですか

 受注生産を行っています。お客さまが選ばれた仕様に合わせて個別に生産するので納期も製品ごとに異なります。

―― 受注生産だとすると在庫適正化や納期迅速化のためのサプライチェーンマネジメントが重要になりますね

 弊社はNPS研究会(※)に入会しており、そこの指導を受けながら、基本的に在庫を持たず、必要なものを必要なときに必要なだけ供給できる生産管理を行っています。製品によって異なりますが、パーツを1個使えば自動的に1個分発注するラインもありますし、本当に必要なときだけ発注をかけるラインもあります。リードタイムに合わせた調達ができるよう、いろいろな発注形態を組み合わせています。

※)トヨタ生産方式を基盤に効率的なものづくりのための生産管理方法を研究する民間組織

 

ライフスタイルの変化とともに進化を続けるシステムキッチン

―― お客さまの声を商品開発に活かす仕組みあるいは取り組みを教えてください

 ひとつはクレームや問い合わせなど、お客さまの声を集約するカスタマーセンターの仕組みがあります。また、ITではなくアナログですが、主婦モニターに集まっていただき、雑談形式でキッチンの困りごとを伺い、そこから要望をくみ取り商品開発に活かす取り組みも行っています。

 一方、IT部門では… 続きを読む… 続きを読む

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田中 仁(たなか ひとし)
1958年、名古屋出身。1979年、井上工業株式会社(現クリナップ株式会社)入社、経理部、生産本部を経て、2014年に常務執行役員に就任、以降現職
◎情報収集方法
新聞、展示会等
◎コミュニケーション方法
食事や飲み会
◎ストレス解消法
B級グルメ・居酒屋探訪

クリナップ株式会社について
■ 事業内容 厨房機器、浴槽機器および洗面機器等の住宅設備機器の製造販売等
■ 設立年月 1954年10月5日(創業:1949年10月5日)
■ 本社所在地 東京都荒川区西日暮里 6丁目22番22号
■ 資本金 132億6,734万円
■ 従業員数 3,484人 (連結、2015年3月31日)
■ 業種 製造業
■ ホームページ

https://cleanup.jp/

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