10年間で事業規模が10倍に拡大した携帯電話販売業界のリーディングカンパニー、コネクシオ株式会社。同社のIT戦略を情報システム部部長高木健一氏が語る。

 

10年間で会社の規模もデータ量も利用者数もすべて10倍に拡大

―― 御社の事業概要と、IT活用について教えてください。

 弊社は、通信キャリアから携帯電話を仕入れて販売する携帯電話販売代理店業を展開する会社です。主たる事業は、キャリア認定ショップでの携帯電話の販売、サービスのご提案、量販店での卸し販売、法人向けの業務用携帯電話販売、ソリューションサービスの提供という3つのセグメントに分けられます。

 我々のビジネスは、10年間で会社の規模が10倍になる急成長を遂げており、当然ながら10年前に比べてITへの要求も非常に高くなっています。現場からは不便な状況を解消したい、煩わしいことに時間を取られたくないという要求が絶えずあり、ITはそれに答え続けてきました。

―― 事業の成長に合わせ、システムも拡張してきたわけですね

 規模もデータ量も利用者もすべてが10倍になる中、それに耐えうるインフラとサービスを準備してきました。単純に言えば、現在のシステムは10年前と比べて10倍の性能を持っているといえます。もちろんサービス自体もリニューアルを繰り返し、規模に合わせて必要なものを揃えてきました。

―― 10倍の性能が必要だからといって、コストも10倍というわけにはいきませんよね。性能を10倍にしながらコストを抑えるために、どのような工夫をしてきましたか

 比例的にコストが上がらないためにさまざまな施策を打ちました。インフラ面では規模に合わせてネットワークの増強と置き換えを行い、サーバーはすべて仮想化しました。

 少し話は戻りますが、携帯電話販売は非常に競合が多い業界なんです。黎明期に、このビジネスは儲かりそうだと考えた事業者が雨後の筍のように会社をつくり、商社系、メーカー系、独立系などが乱立していました。

 この市場の中で、我々は当初から規模の拡大を重視し積極的にM&Aを行ってきました。同規模の企業と合併すれば、インフラもサービスも2倍必要になりますが、コストまで倍化するわけにはいきません。システムの並行運用もできる限り避けなければなりません。我々は、常に合併後のシステムコストを2倍ではなく1.5倍以下に抑えられるよう投資の仕方を工夫してきたのです。

―― 合併会社とのシステム統合は、本社システムに一元化するのですか、それとも既存システムを活かしながらデータ連携をさせるのですか

 それはケースバイケースですね。過去の大規模案件では、ある程度合併の情報が見えた段階でプロジェクトを立ち上げて対応してきました。当たり前ですが、決算は一本化しなくてはいけませんから、会計システムは合併までに統合します。一方、販売管理や通信、イントラ系は、社内にタスクチームをつくって振り分け、並行稼働するのか、統合するのかケースバイケースで方針を決めています。

 

頻繁な仕様変更を見越してあらかじめ予算化しておく

―― 携帯電話販売市場は進化し続けるため、販売店側も頻繁にシステム改修が必要ではないかと想像しますが、そこは迅速に対応する工夫があるのでしょうか… 続きを読む

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高木 健一(たかぎ けんいち)
1964年、神奈川県出身。2004年、アイ・ティー・シーネットワーク(現・コネクシオ)入社、2009年に情報システム部長就任、以降現職
◎情報収集方法
見本市、ネット
◎コミュニケーション方法
業務について納得感を持たせるまで説明する
◎ストレス解消法
ストレスを受け入れる

コネクシオ株式会社について
■ 事業内容携帯電話の卸売・販売及び携帯電話を利用したソリューションサービスの提供
■ 設立年月1997年8月
■ 本社所在地東京都新宿区西新宿8-17-1
■ 資本金27億7,800万円(2014年3月末現在)
■ 従業員数4,687名(2014年3月31日現在)
■ 業種製造業
■ ホームページ

http://www.conexio.co.jp/

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