2015.06.04 Thu

医療分野のテクノロジーを1.0から2.0へ

ボストン・サイエンティフィック ジャパン株式会社 業務推進統括本部 情報技術部 部長 青木 民佳 氏

 身体に負担の少ない低侵襲治療で世界をリードするボストン・サイエンティフィック。医療業界において、かつてない改革に挑む業務推進統括本部の青木民佳氏がIT戦略を語る。

 

アパレルでの成功体験を活かし医療の世界を革新したい

―― 御社の事業概要についてご紹介をお願いします

 ボストン・サイエンティフィックは、1979年の創設以来、冠動脈疾患、末梢動脈疾患、消化器疾患、泌尿器疾患、婦人科系疾患や不整脈、心不全など、さまざまな分野の疾患に対する技術革新を重ねてグローバルでマーケットリーダーの地位を築いてきました。現在では全世界で約23,000名の従業員、12ヵ所の製造拠点を擁し、100ヵ国以上で製品を提供する世界最大級の医療機器メーカーとなっています。日本市場への進出は、1987年です。

―― 御社のIT戦略をお聞かせいただけますか

 医療機器の業界は競合が大変激しく、何かブレイクスルーを起こさなければ、ビジネスを成長させられません。

 厳しい競争を勝ち抜くには、モバイルやソーシャルネットワーク、クラウドなどデジタルを活かしたブレイクスルーが求められます。そのブレイクスルーを起こすため、弊社では、まったく異なる業界の経験を持つ人材を数多く採用しています。実は、私もその一人で、入社してまだ数ヶ月しか経っていません。

―― 前の会社では、どのような仕事をされていたのですか

 前職は外資系のアパレルメーカーでした。当時、私が率いたプロジェクトで、お子さまが遊べるゲーム感覚のデジタルサイネージをお店に取り入れたことがあります。仮想現実を取り入れたゲームで、風船を割ると中からクーポンが出て、それを写メに撮りレジで見せると割引される仕組みです。このプロジェクトは、2013年のデジタルサイネージアワードでシルバー賞をいただき、内外から高い評価をいただきました。昔は、こういう仕組みの開発はマーケティングの仕事でしたが、今はITと一緒に開発するケースが増えています。ITは昔から金食い虫とか、コストセンターとか言われてきましたが、これからはプロフィットセンターへ役割を変えなければなりません。私は、デジタルを活用したソリューションは、もっとビジネスに貢献できるという考えを持っており、たまたま同じことを考えていたこの会社に請われて転職したというわけです。

 

医療分野のテクノロジーを1.0から2.0へ進化させる

―― 医療業界のビジネスとデジタルの親和性はいかがですか

 多くの医師の皆さんは、Facebookなどのソーシャル系をご利用されています。学会の最中でも、FacebookやTwitterでつぶやいている方がたくさんいらっしゃいます。だからこそ、我々も、早くそこに参入しなければならないのです。今この業界のITは1.0の段階にあるので、これから2.0を目指さなければなりません。

―― 医療業界のITというと販売管理や在庫管理はわかりますが、プロモーションへの適用はイメージがわきません

 今のマーケティングは、マスではなく、いかに個へ向けた発信ができるかが重要になっていると思っています。医療業界で言えば、施設、病院ではなく、ドクターをはじめとする医療従事者、もしくは病院にいる別の部署の人、そういう個の単位で彼らが何を欲しているのかを捉まえることが必要です。そのニーズを知るにはデジタルのツールが欠かせません。デジタルの世界を、病院へ行き直接先生に会う営業と同じものと捉え、それに価値を付加したいのです。小売の世界では、オンラインとオフラインを融合するO2Oが活気づいていますよね。オムニチャネルという言葉も流行っていて、多角的な観点でブランドを体験し、ショッピングしてもらう流れが生まれています。同じようにボストン・サイエンティフィックを、医療従事者から選ばれるブランドにし、テクノロジーを使って情報を提供していきたいのです。

―― 新しい医療機器の場合、治療法の動画をオンラインで提供したり、新しい治験のデータをポータルに上げたり、スマホで見られるとか、そういう取り組みも必要になると思いますが、いかがでしょう… 続きを読む

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青木 民佳(あおき たみよし)
1963年、東京都出身。1987年、独立系ソフトウェア会社入社。その後、リーバイス、アディダス、GAPを経て、2014年11月にボストン・サイエンティフィック ジャパン入社、以降現職。
◎情報収集方法
モバイルメディアのキュレーションサイト
◎コミュニケーション方法
飲みにケーション
◎ストレス解消法
アウトドア(スキー、ゴルフ、スキューバ)

ボストン・サイエンティフィック ジャパン株式会社について
■ 事業内容医療機器の輸入及び販売、これに付随・関連する業務
■ 設立年月1993年7月(創立1987年11月ボストン・サイエンティフィック)
■ 本社所在地東京都中野区中野4-10-2 中野セントラルパークサウス
■ 業種卸売業
■ ホームページ

http://www.bostonscientific.com/jp-JP/home.html

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