2014.02.13 Thu

社内システムのクラウド移行が、業務を変える

ミサワホーム株式会社 企画管理本部 情報システム部長 兼 業務改革推進プロジェクト 宮本 眞一 氏

ミサワホーム株式会社,企画管理本部 情報システム部長 兼 業務改革推進プロジェクト,宮本眞一

 ミサワホームは、2014年春を目途に社内の主要システムをクラウドへ全面移行する。時代の先を行く戦略的プロジェクトを仕切った情報システム部長の宮本眞一に話を聞いた。

 

自前のデータセンターを廃止し、主要システムをクラウドへ移行

――社内の主要システムをクラウド化するとのニュースが注目を集めていますが、プロジェクト発足の経緯を教えていただけますか。

 当社はバブル崩壊の影響を受けて一時厳しい経営状況に陥ったことがありました。その影響で2000年頃からIT投資を圧縮しており、約10年間基幹系の仕組みを更新できませんでした。しかし、経営状況も改善されたなかで、いよいよ主要な仕組みが一斉に更新時期を迎えたことを受け、2010年にグループ全体のITを考える社内プロジェクトが立ち上がりました。その際、従前のシステム部門だけではなくビジネス部門のメンバーが集められ、私もユーザー部門から参加しました。

 以降、半年間議論を重ね、新しいミサワホームグループのIT方針をまとめ、上申しました。それと同時に、経営企画部の下の課だった情報システム部門が部に昇格し、私が初代部長に任命されました。ビジネス部門出身の情報システム部長は、私が初めてになります。

――システム開発の方針を教えていただけますか。

 大きな課題が3つありました。まずはポートフォリオの最適化への対応です。それまで戸建て住宅を中心に事業展開してきましたが、今後はリフォームや資産活用などの住宅周辺事業でも収益を確保できる事業構造を作るという方針が打ち出されました。この方針に対し、戸建て住宅事業を主体に設計されたITが制約になってはいけないというのが、第1の課題です。

 次の課題は、ITの変動費化です。国内人口が減少傾向にあり、住宅市場は今後どの分野が伸びるのか予測が難しい状況にあります。市場の変化が読めない以上、ITも市場の伸び縮みに応じて変動費化しなければならないというのが、第2の課題。

 第3の課題は、グループ全体のシステムを一元化すること。ミサワホームグループは販売代理店制を取っており、全国に40社を超えるグループ会社があります。これらのグループ会社も本社同様IT投資を抑えていたので、全国一斉に再投資の話が持ち上がりました。従前は独立性を尊重しシステムも各社に任せてきましたが、グループ全体を見据えた業務効率化の点から、これを機にITは本社がすべて担当すると宣言しました。

 これらの課題に対する具体的な方針をまとめ、2011年4月に3年間の設備投資計画を上程しました。大きな柱としては、フルスクラッチ開発かつオンプレミス運用してきた基幹系と情報系システムをできるかぎりパッケージに切り替えること、データセンターの自前運営をやめてすべてクラウド化すること、この2つです。

――自前のデータセンターを廃止して全面クラウド化とは、かなり思い切った施策ですね。… 続きを読む

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宮本 眞一(みやもと しんいち)
1960年生まれ、兵庫県出身、1984年ミサワホームグループの不動産情報会社に入社、1992年に本社へ転籍。2011年4月から現職。
◎情報収集方法
基本的にはWeb。アマゾンやグーグルのユーザー会に参加し、いつも刺激を受けている。
◎ユーザー部門とのコミュニケーション方法
「絶対反対しないので、どんどん相談してください。一緒に稼ぎましょう」とお願いしている。
◎ストレス解消法
最近、Skype英会話を始めました。出勤前にフィリピンの若い人たちと中学生レベルの英会話を楽しんでいます。

ミサワホーム株式会社について
■ 事業内容建物及び構築物の部材の製造及び販売
■ 設立年月1967年10月1日
■ 本社所在地東京都新宿区西新宿二丁目4番1号 新宿NSビル
■ 資本金100億円
■ 従業員数単体673名、連結9,306名(2013年3月末現在)
■ 業種建設業
■ ホームページ

http://www.misawa.co.jp/

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