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出版社:東洋経済新報社、発行:2018/12、定価:2,400円(税別)

著 者:クリス・クリアフィールド/アンドラーシュ・ティルシック

 クリス・クリアフィールド氏は、企業が破滅的な失敗を避けるための危機管理方法のコンサルティングに従事するシステム・ロジック社社長。前職はデリバティブのトレーダーで、ニューヨーク、香港、東京で勤務した経験がある。

 アンドラーシュ・ティルシック氏は、カナダのトロント大学ロートマン・スクール・オブ・マネジメント准教授で経営戦略論を専門とする。アメリカ社会学会から数々の表彰を受けている気鋭の研究者。

訳者:櫻井 祐子

目次

    プロローグ いつもどこかで「メルトダウン」
    1.デンジャーゾーンを生み出す複雑系と密結合
    2.残酷な「複雑性の罠」が支配するシステム
    3.ハッキング、詐欺、フェイクニュース
    4.デンジャーゾーンの脱出口
    5.複雑系には単純なツール
    6.災いの前兆を見抜く
    7.少数意見を解剖する
    8.多様性という「減速帯」
    9.リスクを引き下げる「悪魔の代弁者」
    10.サプライズも仕事の一環
    エピローグ メルトダウンの黄金時代

ダイジェスト

壊滅的失敗(メルトダウン)には共通する要因がある

 原発事故や航空機事故、企業破綻や不正発覚、医療過誤など、大企業をはじめとする巨大なシステムによる壊滅的な失敗(メルトダウン)はしばしば発生する。そこまで重大なものでなくても、例えばパーティー料理を作る際の不手際といった連鎖するミスは私たちの日常にありふれている。実はこれらの失敗には、「複雑系」と「密結合」という共通する根本原因があることが、研究でわかってきているそうだ。

 いったん起きてしまえば制御不能と思われるメルトダウンを、防ぐ手立てはあるのか。本書では、組織を専門に研究していた社会学者チャールズ・ペローによる、システムがメルトダウンを起こす共通要因を突き止めた理論を紹介。その上で、多くの人命を奪った重大事故や、世間を騒がせた不正や偽装、炎上事件などがどのような経過でメルトダウンに至ったのかをそれぞれ検証している。そして、「多様性」の確保など、メルトダウンを防ぐのに有効な対策について論じている。

 

複雑系、密結合システムのメルトダウンは「ノーマル」だ… 続きを読む

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