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2019.02.19

『鎌倉資本主義』

出版社:プレジデント社、発行:2018/12、定価:1,400円(税別)

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著者:柳澤大輔
株式会社カヤック代表取締役CEO。1974年生まれ。慶應義塾大学環境情報学部卒業後、ソニー・ミュージックエンタテイメントに入社。98年、学生時代の友人とともに合資会社カヤックを設立し、ウェブサービス事業の運営やウェブ制作、ソーシャルゲームの企画開発、ゲームコミュニティの運営などを手掛ける。2005年に株式会社に変更し、2014年に東証マザーズに上場する。著書に『面白法人カヤック会社案内』(プレジデント社)などがある。

目次

    1.資本主義が面白くなくなった?
    2.何をするか? 誰とするか? どこでするか?
    3.なぜ人はカマコンに夢中になるのか?
    4.鎌倉資本主義をかたちにすると?
    5.地域資本主義はどこにいくのか?
    6.テクノロジーで何ができるか?

ダイジェスト

従来の資本主義に代わる「地域資本主義」

 戦後の日本は資本主義に基づき経済発展を遂げてきたが、最近は個人間の貧富の拡大や都市と地方の格差などの問題が深刻化し、世間では経済成長だけでは幸せになれないという思いも強くなっている。だから大企業勤めのエリートが地方に移住しまちおこしに力を入れたり、地域内の豊かさを追求する『里山資本主義』のような書籍がヒットしたりするのかもしれない。

 本書の著者も今の資本主義の在り方に疑問を持つ。例えば職住近接よりも電車賃を使って遠距離通勤したほうがGDPは増える例などをあげ、GDP重視の資本主義のおかしさを指摘し、代わりに地域に根差す「地域資本主義」を提唱する。地域資本主義は、従来の資本主義の地域版「地域経済資本(財源や生産性)」に「地域社会資本(人のつながり)」と「地域環境資本(自然や文化)」を加えた3つの資本で構成され、これらをバランスよく増やすと幸せにつながるという。

 そして「地域」に「鎌倉」を当てはめたのが鎌倉資本主義だ。

 

鎌倉資本主義を形にした「まちの○○」

 本書の面白さは、鎌倉に拠点を置く企業の経営者が、主体的に地域の活性化に身を投じる点だ。その理由は… 続きを読む… 続きを読む

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