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出版社:中央公論新社(中公新書)、発行:2018/05、定価:820円(税別)

著者:小島 道一
日本貿易振興機構アジア経済研究所の研究員で、現在、出向先の東アジア・アセアン経済研究センター(ジャカルタ)のシニア・エコノミスト。経済産業省産業構造審議会廃棄物・リサイクル小委員会委員、環境省中央環境審議会特定有害廃棄物の輸出入等の規制の在り方に関する専門委員会委員、バーゼル条約の「有害廃棄物等の環境上適正な管理に関する専門家作業グループ」委員、一橋大学大学院経済学研究科非常勤講師などを務める。

目次

    1.国境を越えてリユースされる中古品
    2.国境を越えてリサイクルされる再生資源
    3.中古品や再生資源の越境移動にともなう問題
    4.国際リサイクルに関する国際ルール
    5.適切な国際リサイクルに向けて
    終.国際リサイクルの将来展望

ダイジェスト

日本の主力輸出品となっている中古品や再生資源

 「リサイクル」はもちろん地球の持続可能性に関わる、世界的に重要な課題である。経済のグローバル化が進む中、リサイクルもグローバル化してきている。回収された使用済みの製品や部品、容器などが輸出され、他国でリサイクル(再生利用)あるいはリユース(中古品として再使用)されるケースが増えているのだ。物量で見ると、今や中古車や鉄スクラップなどは日本の主力輸出品ともなっている。

 本書では、そうした現状を紹介するとともに、中古品や再生資源がなぜ輸出入の対象になっているのか、環境汚染や健康被害を生み出しかねない有害廃棄物の輸出などの問題について、海外調査の結果などを踏まえながら実証的に論じている。

 他国へ輸出される日本の使用済み製品の代表格に、廃PETボトルがある。回収された廃PETボトルは洗浄・粉砕され、主に中国に輸出される。中国の工場で熱処理され、人形や枕の中綿などに使われる再生繊維に生まれ変わるという。

 

再生資源が貿易される背景に需給の不一致

 なぜ再生資源の国際貿易が活発なのか。著者によると、… 続きを読む

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