『日本の中小企業』

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出版社:中央公論新社(中公新書)、発行:2017/12、定価:800円(税別)
著者:関 満博 明星大学経済学部教授、一橋大学名誉教授。1948年富山県生まれ。1976年、成城大学大学院経済学研究科博士課程単位取得。東京都商工指導所、専修大学助教授、一橋大学教授などを経て現職。著書多数。受賞歴に、第9回(1984年)中小企業研究奨励賞特賞(『地域経済と地場産業』)、第34回(1994年)エコノミスト賞(『フルセット型産業構造を超えて』)、第19回(1997年)サントリー学芸賞(『空洞化を超えて』)などがある。

目次

まえがき 事業所数の減少が続く中小企業
1.減少する日本の事業所と中小企業
2.既存事業部門で起業
3.新たな事業分野に踏み込む創業企業
4.事業承継が中小企業の最大の課題
5.人口減少・高齢化、そしてグローバル化を前にして
終.新たな構図へのチャレンジ
あとがき 中小企業は経済社会のエンジン

ダイジェスト

苦境にある日本の中小企業へ復活のヒントを提言

 かつて確かな技術力で世界的に評価され、高度経済成長を支えた日本の中小企業の多くが苦境に立たされているようだ。人口減少による国内市場の収縮、中国・アジア勢の攻勢、そして後継者不足などが原因である。1986年には約87万4000あった日本国内の製造業事業所は、この30年でほぼ半減。しかも退出(廃業)するばかりで、起業などによる新規参入はきわめて少ないのだという。

 本書では、こうした現状を突破するためのヒントを探っている。主に起業・新事業創出や事業承継をめぐる問題について、企業の取材事例を多数紹介しながら考察。日本の中小企業を再び経済社会のエンジンとするために、経営者や後継者、そして社会の枠組みがどうあるべきかを提言する。

 1985年のプラザ合意から92年のバブル経済崩壊までの7年間を境に、日本の産業の条件が激変したと著者は指摘する。それは「一元一次方程式」から「多元連立方程式」への変化だ。

 

四つの要素からなる「多元連立方程式」が必要

 「一元一次方程式」とは、アメリカを目標として「身体に汗する量」が成功の条件という、単純に、直線的に業務を拡大していくことを示している。一方、「多元連立方程式」には、… 続きを読む

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