新たなフィンテックが巻き起こす波紋(第2回)

仮想通貨で資金が簡単に集められる「ICO」とは?

2017.10.06 Fri連載バックナンバー

 2017年度の上半期は、仮想通貨の市場価値が大きく伸びました。たとえばビットコインの相場動向を見ると、4月初旬では1BTC=30万円前後でしたが、8月下旬には50万円を突破しました。9月末現在でも40万円台前半を保っています。

 市場価値が伸長した要因としては、4月にに改正資金決済法が施行されるなど、日本国内での仮想通貨への投資環境が整い、投機対象として仮想通貨が認知されたことが挙げられます。

 投機としての仮想通貨が注目を集める中、仮想通貨の新たな使い道の一つとして、「ICO」というものが話題になっています。

 

株式のように「仮想通貨」で資金を集める

 ICO(Initial Coin Offering)とは、簡単にいえば企業が仮想通貨を発行することで資金を得る手法のことを指します。

 従来、企業が多額の資金を集める手法としては、株式制度が活用されてきました。株式会社は、株式を発行して投資家に売却、それを資本金とします。たとえば非上場企業が、上場前に株式を発行し、投資家に配分することをIPO(Initial Public Offering)と呼びます。

 これを仮想通貨(コイン)で行うのがICOです。

 IOCでは、企業が株の代わりに独自のコインを発行し、投資家はビットコインやイーサリアムなどの既存の仮想通貨で購入します。企業の独自コインは株と同様、第三者への売買が可能な流動性のあるもので、需給バランスによって価値が上下します。企業に魅力があれば、独自コインが高騰していく可能性もあります。従来の「円で株式を買って企業を応援する」という仕組みがそのまま「仮想通貨で、企業の独自コインを買い、その企業を応援する」に置き換わるという図式です。

 ICOによって、これまでは買い物や送金、投機が中心だった仮想通貨の用途に、特定の会社への投資という用途が加わることになりました。買ったまま放置されている、いわゆる「塩漬け」の仮想通貨も、ICOで積極的に運用できるようになるのです。

 

企業、投資家それぞれから見たICOのメリットとは

 企業の側から見た時、株式の代わりにICOを発行するアドバンテージは、… 続きを読む

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小山田 明人

小山田 明人

株式会社ネクストアド代表取締役

1982年生まれ。神奈川県横浜市出身。「食えるライターを育てる」をビジョンンに掲げライティングチームを結成、ビジネス、ITを中心に様々なコンテンツに記事を寄稿。自身でもスクールキャッチという教育系ポータルサイトを運営する。経営する学習塾では中高一貫校の作文指導に携わる。http://www.nextad.co.jp/

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