知っておきたい法改正のポイント(第2回)

景品表示法の改正で「広告」が企業の首を締める?

2017.09.08 Fri連載バックナンバー

 広告を作成する代理店のみならず、出稿する事業者も意識しておきたい法律が「景品表示法」です。

 同法はその名が示す通り、「景品」と「表示」に関するルールを定めた法律で、違反すると、場合によっては課徴金の納付命令が下されることもあります。2016年の改正法施行から1年あまり経過した今、改めて同法の概要を確認し、法律違反とならないために必要な知識について解説します。

 

事実と異なる表示した企業を罰する

 景品表示法の正式名称は「不当景品類及び不当表示防止法」といい、過大な景品提供や消費者に誤認を与えるような表示を禁止する法律で、消費者庁が所管しています。このうち、問題視されがちなのは「不当表示」で、最近では大手自動車メーカーの三菱自動車や日産自動車も処分を受けています。

 不当表示とは、大まかに「有利誤認」「優良誤認」「おとり広告」の3つに分類されます。

 有利誤認とは、たとえば「今なら半額」と表示しながら、実際には普段からその値段で販売していたようなケースです。優良誤認は、「国産食品」と表示しながら、実際には海外産だったようなケースに当てはまります。おとり広告は、販売する準備のできていない商品を購入できるかのように表示することで、不当表示として扱われます。

 この法律に違反する要件を一言でまとめれば、「事実と異なることを表示してはいけない」ということです。消費者に誤解を与えるような曖昧な表現も、この法律に抵触するおそれがあり、違反が認められれば、広告を出した事業者が、消費者庁や都道府県から措置を受けることになります。

 

法改正によって規制が強化、課徴金制度も導入

 改正された景品表示法は、すでに2016年から施行されています。具体的な法改正のポイントは、(1)措置命令の権限が都道府県知事に与えられたこと、(2)課徴金制度が加わったこと、(3)事業者の管理体制整備の義務化の3点です。

 (1)については、従来、法律違反に対する措置命令は消費者庁長官が持つ権限でしたが、これが各都道府県知事にも与えられたことで、不当表示の事案に対しては各自治体がより積極的に、スピーディに対処できるようになりました。(3)は、事業者に対して不当表示とならないように、社内の広告チェック体制を整備することを義務化しています。

 最も大きな変更点が(2)です。これまで、… 続きを読む

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鮫島 涼

鮫島 涼

株式会社ネクストアド所属の車ライター。車・バイク雑誌の編集者、車広告の審査会社を経てライターとして活躍。現在は、F1の取材や大手中古車販売企業メディアのライティングを担当。

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