客離れを防ぐテクニック

顧客が離れない「値上げ」の方法

2017.05.29 Mon連載バックナンバー

 原料価格の高騰、取引先の都合、市場の変化などによって、やむをえず商品やサービスを値上げせざるを得ない場面は、ビジネスを続けるうえではどうしても出てきます。

 そんな時に、顧客をつなぎとめて、売上の減少を防ぐには、どうすればよいのでしょうか。実際の「値上げ」の例を見てみましょう。

 

顧客は値上げに敏感である

 当たり前の話ですが、「値上げ」は顧客側にとってはマイナス要素です。そのため、ちょっとした仕様の変更にも、過敏に反応されてしまいます。たとえばある乳製品メーカーでは、牛乳パックの改良が、顧客に“値上げではないか”と勘ぐられてしまいました。

 同社は、従来から発売している1リットルパックの牛乳を、900ミリリットルの新しいパックに変更するリリースを発表しました。その理由については、「子供や高齢者でも持ちやすく、楽に注げるパックにする」というものでしたが、このリリース後、SNSやネットニュースでは「1本当たりの値段が安くならないのであれば、実質的な値上げでは」「値上げの下手な言い訳」といったような取り上げられ方をしてしまいました。

 実際のところ、この新しいパックには「空気に触れにくく、風味の劣化を抑える」というメリットもあり、容量の変更も「牛乳を飲み残す顧客が多いため、そのニーズに対応した」という理由がありました。つまり、単純な値上げというわけではなかったのです。しかし、顧客側にはその意図がうまく伝わらず、誤解されてしまいました。

 このように顧客は、値上げに対して大変敏感です。SNSが普及した今、「値上げ」と受け取られるような動向は、あっという間に顧客に知れ渡ることになります。

 

値上げの結果、質が高まるのであれば顧客も納得する

 しかしながら、値上げをしたにもかかわらず、顧客が減少しなかった例もあります。たとえば、長崎ちゃんぽんのチェーン店「リンガーハット」の例です。

 同社は2009年に、従来から40~100円の値上げを行いました。値上げの理由は、もともと価格を抑えるために海外からの輸入品を用いていたものを、すべて国産への切り替えたことが理由です。ですが、値上げとなったにもかかわらず、結果的に売上はアップしました。顧客には「グレードアップのための値上げ」と受け入れられたようです。

 最近話題となった例では、2016年9月に明治製菓が発売した… 続きを読む

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Bizコンパス編集部

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