歴史から学ぶバブルの仕組み(第2回)

21世紀に起こりうる「バブル」に気付けるか?

2017.05.25 Thu連載バックナンバー

 好景気と大不況を繰り返すのが「バブル」です。バブルは決して過去のものではなく、常に起こりうるものです。

 前編では17~19世紀までに完成したバブルの例をとりあげましたが、後編では20世紀に起こったバブル、そして21世紀に起こりうるバブルの行方について考えていきます。

 20世紀以降に起きたバブルの特徴のひとつに、「金融システム」と密接に絡んでいる点があります。ノーベル経済学賞を受賞した経済学者のミルトン・フリードマン教授は、長期的な大不況の原因として、中央銀行を中心とした金融システムの不具合を挙げていますが、20世紀以降のバブルは、こうした金融システムの不具合とセットで起こることが多くなってきています。

 

日本の「バブル景気」はどうして弾けたのか?

 日本で「バブル」といえば、一般的には1980年代から90年代にかけての「バブル景気」時代のことを指します。

 この時代のバブルは、「不動産」の投機によって引き起こされたものでした。もともとは実体を伴う投資であったはずが、いつの間にか「土地ころがし」のような悪質なものとなり、土地の価格が異常に高騰しました。

 この不動産バブルがあまりにも実体経済とかけ離れたものだったために、大蔵省(現、財務省)は銀行に対し貸し出しを規制し始めました。それをきっかけに、不動産に供給される資金が急速に少なくなり、不動産価格は下落し始めました。

 さらに、銀行の資本比率に対する「BIS規制」と呼ばれる新たな規制が日本の銀行に適用されたため、下落する土地を担保にしていた銀行は、中小企業などに融資することがますます難しくなっていきました。こうして日本に不況が訪れました。

 

サブプライムローン問題は複数のバブルが重なっていた

 2007年頃には、アメリカのバブルが弾け、世界中に大不況を巻き起こしました。いわゆるサブプライムローン問題です。

 この大不況の原因となったのが、「住宅バブル」です。サブプライムとは、… 続きを読む

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景山 悟

景山 悟

経済ライター

起業、経営プロジェクト管理、技術経営などについて執筆活動、講義活動を展開中。

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