自社コンテンツを保持しつつ、上手に拡散する方法

新たな著作権の形「クリエイティブ・コモンズ」とは

2017.05.12 Fri連載バックナンバー

 パンフレットやウェブサイトを作成する際、インターネット上で公開されているフリー画像等の無料素材は便利なものです。しかし、コンテンツ制作者の意向を無視して利用してしまい、思わぬ著作権トラブルに巻き込まれることもあります。

 そんな中、コンテンツ制作者が「この条件を守れば私の作品を自由に使って構いません」という意思表示をしているケースがあります。この場合、制作者は著作権を保持したまま作品を自由に流通でき、企業もライセンス条件の範囲内で再配布できるというメリットがあります。これが、「クリエイティブ・コモンズ・ライセンス」(以下、クリエイティブ・コモンズ)という考え方です。

 

「著作権フリー」はすべてがフリーというわけではない

 イラストや写真を無料提供しているウェブサイトでは「著作権フリー」であることをアピールしているものがあります。しかし、「著作権フリー」の考え方はコンテンツの制作者によって異なってきます。

 「著作権フリー」には、大きく分けて3つの考え方があります。まずは、「【1】完全に著作権を放棄している」こと。これは制作者側でコンテンツに関する著作権を行使しないことを明言しているものです。

 次に、「【2】著作権の保護期間が切れている」こと。著作権は一定期間が経過すると保護対象ではなくなります。制作者個人名義のコンテンツの場合は、制作者の死後50年、団体名義のコンテンツの場合は、公表後50年が経過すると、誰もが自由に使えるパブリックドメインになるのです。たとえば、夏目漱石は1916年に亡くなっていますので、『坊っちゃん』や『吾輩は猫である』といった著作は、パブリックドメインになって自由に使われています。

 そして最も注意が必要となるのが、「【3】コンテンツ制作者側で一定のルールを定めた上で利用を許しているもの」です。この場合、著作権は放棄されているわけではないので、あくまで制作者に著作権があるという前提で利用していくことになります。

 特にインターネット上で流通しているイラストや写真の中には、… 続きを読む

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水野 春市

水野 春市

経済関連の調査活動を行うミハルリサーチの一員。主に地域の伝統産業や企業行動に関するレポートを作成している

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