世界に投資する!ビジネスに理想的な国とは

米誌が選出「ビジネスに理想的な国」1位はあの国

2017.03.02 Thu連載バックナンバー

 世界で最もビジネスにふさわしい国はどこでしょうか?アメリカの経済誌「フォーブス」が、2016年末に「ビジネスに理想的な国ランキング(Best Countries for Business)」を発表しました。

 今回が11回目となるこのランキングでは、「投資先として有望な国はどこか」という視点で、世界139の国と地域が評価されます。評価指標となるのは、「税負担率の低さ、株式市場の自由度、投資家の保護、汚職の少なさ、官僚的形式主義の低さ」など、ビジネスに関する11項目です。

 昨年度のランキングでは、1位にデンマーク、2位にニュージーランド、3位にノルウェーが選ばれましたが、最新のランキングではどこの国が選ばれたのでしょうか。最新のランキングのベスト3を紹介します。

 

貿易自由度の高さが魅力。3位に躍進した香港

 唯一アジアからベスト3位に選ばれたのが、香港です。昨年のベスト10圏外から大きく順位を上げました。フォーブス誌は、法人設立の手続きが簡便であり、海外資本を積極的に受け入れている点から、「貿易の自由度」の項目で世界一の評価を与えています。

 香港の最大の魅力は、税制度のシンプルさです。香港は関税を撤廃しており、香港に輸入する際にも香港から輸出する際にも税金がかかりません。消費税も付加価値税もありません。いわば香港全体が、巨大な免税店のような状態です。

 ただし、香港は中国本土との結びつきが強く、中国本土の景気に影響されやすいというデメリットも指摘されています。香港経済の独立性を高めることが、香港の今後の課題となっています。

 ちなみに香港は、多くの日本企業が進出しています。最近では、ヘアカット専門店の「QBハウス」や、ネットスーパー「Oisix(おいしっくす)」が進出して話題となりました。製造業だけでなく、サービス業等の分野においても、日本企業の投資先として注目が高まっています。

 

投資家保護制度が高評価。2位はニュージーランド

 2位となったのはニュージーランドでした。ニュージーランドのGDPは日本の半分以下であり、経済的には小規模な国です。そのため投資に向かないという印象を持たれがちですが、実はビジネスに理想的な国として、同ランキングのトップ10の常連国です。

 ニュージーランドの最大の魅力は、経済政策が安定している点です。2011年から2015年にかけて、安定して毎年2~3%の経済成長率を達成しています。国の政治が安定しているため、非官僚主義の項目で1位、財産権の保護は2位と、政策に関する項目で高い評価を受けています。経済規模が小さいため、テストマーケットに適していると言われています。2016年には、任天堂がポケモンGOを先行配信して、世界的なヒットにつなげました。

 さらにニュージーランドでは、世界各国から投資家を積極的に受け入れるために、… 続きを読む

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田中 靖子

田中 靖子

法律家ライター

東京大学卒業後、2009年に司法試験に合格。弁護士として知的財産業務、会社設立等のビジネス関連の業務を扱う。現在は海外に在住し、法律関連の執筆や講演を行っている。

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