ケータイ業界の隠された戦略を探る

ケータイ大手3キャリア、CM合戦の裏には何がある?

2016.04.15 Fri連載バックナンバー

 テレビを見ていると、携帯電話会社のCMを何度も目にする。しかし、短期間で次々と変わるCM内容に対し、一体何が言いたいのか分からないといった意見も聞かれる。

 ソフトバンク、au、docomoの3大携帯電話会社の意図する狙いは一体何なのか? 3社のCMから見る企業イメージや方向性・隠された戦略を探ってみる。

 

【ソフトバンク】奇想天外な内容は企業の姿勢のあらわれ

 白い犬のお父さんでおなじみの、ソフトバンクの不思議な家族『白戸家シリーズ』は2007年から始まる超大作。今なお続き、エピソードの数は2016年3月末現在で328エピソードにも上る。

 「予想外な家族」をコンセプトとしており、父親が犬(通称、“お父さん犬”)、日本人の母(樋口可南子)と姉(上戸彩)に、外国人の兄(ダンテ・カーヴァー)という奇天烈な組み合わせで、枠にとらわれない自由な発想力とクスッと笑える親しみやすさをウリにしている。

 エピソードも奇想天外な展開が多い。昨年末は小泉今日子又吉直樹がアニメのキャラクターを演じていたと思えば、今年は光回線をアピールするために「ギガ」という名前の子犬が登場するなど、白戸家やお父さん犬が登場する以外は一貫性がない。商品説明よりもCM自体のインパクトや先述しており、先進的で自由な企業イメージを視聴者に擦りこむように作られているようだ。

 また、シーズンごとにアイドルやスポーツ選手、ハリウッドスターなどの豪華な出演者をキャスティングしている点も特徴。過去には“天使すぎるアイドル”として話題になった橋本環奈や、サッカー日本代表の香川真司、キャメロン・ディアスやブラッド・ピットも登場した。話題性を最優先する狙いが伺える。

 最近では、auの三太郎シリーズ(後述)を意識してか、桃太郎がCMに登場。おばあさんが桃を拾い損ね、桃が鬼に食べられてしまうという、なんともブラックな結末になっている。

 インパクトを重視した内容のため、一部の視聴者からは「意味がわからない」という声もあるようだが、次から次へと新たな提案を予感させ、既存の枠にとらわれないという「予想外」なイメージ戦略は成功しているようだ。

 

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キノシタ マユコ/studio woofoo(www.studio-woofoo.net)

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フリーライター・Graphic worker

広告プロダクションでディレクターとして勤務し、その後フリーライターとして独り立ち。現在はさまざまなジャンルの情報媒体の取材・執筆、グラフィックデザインやイラストまでも行う「Graphic worker」として活動中。元美容師という異色の経歴の持ち主。Instagram:womb_kinoco

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