アメリカで注目のロボットビジネス(第1回)

「ホテル接客ロボット」を開発したメーカーの勝算

2016.03.10 Thu連載バックナンバー

 人間の代わりにロボットが仕事をする。これまで主に製造業の世界で活躍してきたロボットがサービスロボットとして人間を助ける時代が始まっています。今回は、そんなサービスロボットをホテルに向けて開発しているアメリカのベンチャー企業、サヴィーオークをご紹介します。

 

全米の注目を集めるロボットメーカー・サヴィーオーク

 米カリフォルニア州サンタクララに、サヴィーオーク(Savioke)という会社があります。サヴィーオークはホテル用サービスロボット「リレー(Relay)」のメーカーで、現在アメリカで注目を集めています。

 サヴィーオークは2013年に、ウィローガレージ(Willow Garage)という会社のCEOスティーブ・カズンズを中心に設立されました。ウィローガレージはスタンフォード大学でグーグル創業者のラリー・ペイジ、同セルゲイ・ブリンと同級生だったスコット・ハッサンが設立したロボット開発ベンチャー企業です。

 ウィローガレージはロボット管理用オープンソースソフトウェア「ロボットOS」を開発したことで知られ、ロボット業界関係者では知らない人がいない有名な会社です。このウィローガレージに同じくスタンフォード大学の同級生スティーブ・カズンズが入社、CEOに就任しました。

 カズンズはスタンフォード大学でコンピューターサイエンスの博士号を取得した秀才で、スタンフォード大学卒業後、ゼロックスリサーチセンター、IBMを経て、ウィローガレージへ入社します。キャリア開始当初よりロボットのハードウェアとソフトウェアの両方の経験を積み、「ロボットOS」開発の立役者にもなっています。

 ウィローガレージでは、テレプレゼンスロボット(オフィスでの会議に参加するための在宅勤務者本人の代わりとなるロボット)などのさまざまなタイプのロボットが開発され、2014年までに8つの会社に分社して、会社の歴史の幕を閉じました。サヴィーオークもその中の1社で、ウィローガレージ発祥の有望ロボットベンチャー企業として関係者の関心と期待を集めているのです。

 

まるでR2-D2のような歩き方

 Relayはサヴィーオークが開発したホテル用サービスロボットです。映画「スター・ウォーズ」に登場する「R2-D2」をスリムにしたようなデザインのRelayは、リアルセンスカメラ(空間を人間の視覚的に認識する3Dカメラ)を搭載し、自分で空間と物体を認識して自己完結的に走行します。上部にタッチパネルコントローラーが付いていて、コントローラーが蓋のようになっています。蓋を開けると中はコンテナーで、タオルやアメニティグッズなどを格納できるようになっています。

 Relayの操作方法は簡単です。宿泊客からデリバリーの依頼が来たら、… 続きを読む

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前田 健二

前田 健二

フリーランス

大学卒業後渡米し飲食ビジネスを立ち上げ、帰国後海運企業、ネットマーケティングベンチャーなどの経営に携わる。2001年より経営コンサルタントとして活動を開始、現在は新規事業立上支援を行っている。アメリカのビジネスに詳しく、特に3Dプリンター、ロボット、ドローン、IT、医療のビジネスを研究、現地から情報収集している。

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