介護離職を決断する前にできること

年間10万人が会社を去る「介護離職」の解決法

2016.02.19 Fri連載バックナンバー

 高齢化が進み、家族の介護を理由に退職する“介護離職”が増えています。本人の経済的、精神的な問題はもちろん、企業にとっても、戦力のベテラン社員が退職することは大きな損失となります。

 アベノミクスの新「3本の矢」でも掲げられた「介護離職ゼロ」。達成のための具体的な政策や、企業にできる対策を考察し、介護離職問題を解決する糸口を探ります。

 

年間10万人が介護離職している

 近年、仕事と介護の両立が困難になり、退職を選ぶ“介護離職”が増加し、その数は年間10万人を超えていると報じられています。管理職や経験豊富な人材の離職は、企業にとって大きな損失。現在、介護と仕事を両立させている人は約300万人とも言われ、今後さらに介護離職者数の増加が懸念されています。

 介護に対する企業の意識はさまざまで、周囲が介護に理解を示さず退職を余儀なくされるケースがある一方で、優秀な人材を引き止めたい企業が、介護が理由の遅刻や欠勤を許容しているケースもあります。しかし、たとえ介護に理解がある企業、上司だったとしても、本人が周りに迷惑をかけていることに心苦しくなり、退職する場合も多いようです。

 

団塊の世代が高齢化、でも介護の人材は不足

 2015年に安倍首相が「介護離職ゼロ」の実現を明言してから、政府は「特別養護老人ホーム(特養)」の増設や、首都圏にある国家公務員宿舎の跡地を介護施設の事業者に優遇貸し出しを行うなどの対策をとってきました。また、介護休業取得で介護休業給付金を支給し、経済的負担を減らすよう取り組んでいます。

 しかし、依然として介護業界の問題は山積みとなっています。根本的な問題のひとつが、人材不足です。現在、介護業界は慢性的な人材不足で、2025年には約40万人もの働き手が不足すると予想されています。賃金の低さ、ハードな仕事内容、不規則な勤務といったマイナス要因が多く、他業種への流出が著しいとのこと。特養を増やしハード面が整ったとしても、そこで働く人を確保しなくては問題解決には至らないでしょう。

 加えて、今後は団塊の世代の介護も大きな問題となります。2017年には、… 続きを読む

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KEISUKE /studio woofoo(www.studio-woofoo.net)

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ライター・WEBディレクター

プロのダンサーから転身。就職サイト、社会人向け情報サイト、エンタメサイトのWEBディレクターの経験を経て、記者、フリーライターとして活動しつつ、某テレビ局のサイト立ち上げ、コンサルなど幅広く活動している。

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