グッドデザイン賞から読み解く、時代を変えたデザイン(第2回)

高級扇風機という新分野を作ったダイソンの技術とは

2016.01.30 Sat連載バックナンバー

 これまで数え切れないほどの製品が、世に送り出されてきました。その中でも、特に時代を大きく変えた製品がいくつか存在します。本連載では、そんな“時代を変えたデザイン”をグッドデザイン賞受賞作品からピックアップ。デザイナーやメーカーの狙いを考察しながら、そのプロダクトが時代にどう影響を与えたか、ヒットの裏に潜むデザインの力を読み解いていきます。

 第2回は、“羽根のない扇風機”で注目を集めた、ダイソンの「Air Multiplier」(エアマルチプライアー)を取り上げます。

 

グッドデザイン賞の常連・ダイソン

 イギリス発の家電メーカー・ダイソンといえば、「吸引力の変わらないただ一つの掃除機」を即座に思い浮かべる人が多いかもしれません。1998年、日本市場への参入を開始したダイソンは、一貫してダイソン・ブランドの掃除機を展開してきました。

 ダイソンは、本国イギリスではスティックの掃除機を扱っていましたが、日本市場に合わせてキャニスター型(床移動型)を発売。続けてハンディクリーナー、小型のスティッククリーナーなど、徐々にバリエーションを増やしてきました。

 ダイソンの掃除機がグッドデザイン賞を初めて受賞したのは、2004年のこと。初めての日本専用モデルとして発表した「DC12」が高い評価を受けて受賞となり、その後の掃除機も受賞するなど、ダイソンの掃除機はグッドデザイン賞の常連と言えるほどの地位を確立しました。

 

羽根がないのになぜ風が出るのか?

 ダイソンといえば掃除機。そんなイメージが定着していたなか、2009年の秋に、… 続きを読む

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草野 恵子

草野 恵子

フリーランス編集者、ライター

大学卒業後、音楽/IT系出版社にて雑誌や単行本等の編集を手がけたのち独立。現在はデザイン、アートなどのジャンルで編集者、ライターとしてさまざまな企画を手掛ける。著書に『ショップで見つけたとっておきの文房具』(ロコモーションパブリッシング)。昨年、編集を手がけた『かわいいドイツに、会いに行く』(久保田由希著/清流出版)が好評発売中。

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