ケータイ業界の最新動向に迫る(第37回)

なぜ、大容量データプランはテザリングが有料なのか

2017.06.05 Mon連載バックナンバー

 昨年、「ギガモンスター」などに代表される、20、30GBもの大容量通信が安価に利用できるデータ定額プランが登場した。

 だがそれらの料金プランでテザリングを利用しようとすると、いずれもオプション料金として月額1,000円を支払う必要がある。現在は各社とも無料キャンペーンを実施しているので料金はかからないが、なぜ同じ通信量を利用するのに、テザリング利用時だけ料金を取る必要があるのだろうか。

 

20GB以上のプランでは、テザリングに1,000円の追加料金が必要に

 昨年9月、ソフトバンクがiPhone 7 / 7 Plusの発表に合わせ、従来高額だった20GB、30GBの大容量データ通信サービスを標準的とされる5GBのプランに近い月額料金で利用できる、「ギガモンスター」の提供を発表したことが、大きな話題となった。

 その後auが「スーパーデジラ」、そしてNTTドコモが「ウルトラパック」の名称で、同様のデータ定額サービスを開始。その結果、従来1万円以上かかっていた大容量のプランが6,000円から利用できるようになり、スマートフォンで動画などを頻繁に視聴する人なども、従来より安価な料金でサービスを受けられるようになった。

 だが、これらのプランが6,000円の範囲内で利用できるのは、あくまでスマートフォン上の通信のみ。各社が提供するこれらのサービスで、スマートフォンのテザリング機能を用い、Wi-FiやBluetoothなどを経由してパソコンなどと接続して利用する場合、専用のオプションサービスを契約する必要がある。しかもそのオプション料金は、月額1,000円かかるのだ。

 ちなみに大手キャリアの料金を見ると、「毎月一定容量の高速通信容量が使用でき、それを使い切ると低速になる」プランでは、テザリングをするのにオプション料金がかからない仕組みとなっている。実際、5GB以下の容量のプランでは、現在もテザリングの利用に追加料金はかからない。

 にもかかわらず、容量が増えるとテザリングが有料になるというのは腑に落ちない部分がある。現在は各キャリアともにテザリングオプションの無料キャンペーンを実施しているためにまだ実際に月額1,000円支払う必要はないのだが、一体なぜ大手キャリアは、大容量のデータ通信サービスだけテザリングオプションを有料にしたのだろうか。

 

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佐野 正弘

佐野 正弘

ライター

福島県出身、東北工業大学卒。エンジニアとしてデジタルコンテンツの開発を手がけた後、携帯電話・モバイル専門のライターに転身。現在では業界動向からカルチャーに至るまで、携帯電話に関連した幅広い分野の執筆を手がける。著作:『Windows&iPhone連携テクニック Windows 8.1対応』(共著、インプレスジャパン)、『今すぐ使えるかんたんPLUS Androidアプリ 大事典』(共著、技術評論社)、『ポケット百科 Xperia arc 知りたいことがズバッとわかる本』(共著、翔泳社)など

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