ケータイ業界の最新動向に迫る(第30回)

音楽聞き放題「Spotify」のビジネスモデルとは

2017.02.17 Fri連載バックナンバー

 昨年9月に日本への上陸を果たした、音楽ストリーミングサービスの「Spotify」(スポティファイ)。4,000万もの楽曲を、有料だけでなく、無料でもフル再生できるのが大きな特徴だが、Spotifyはどのような点に注力したビジネスを展開しているのだろうか。

 

1億人以上の利用者を抱える音楽サービス

 毎月一定の料金を支払うことで、何百万、何千万もの楽曲をストリーミング配信で楽しめる、有料音楽ストリーミングサービス。一昨年に、サイバーエージェントとエイベックス・デジタルが共同出資して展開する「AWA」や、LINEの「LINE MUSIC」、アップルの「Apple Music」、そしてグーグルの「Google Play Music」と、多くのサービスが一斉にスタートしたことは記憶に新しい。

 だがそうしたストリーミングサービスの中でも、長い間日本での提供が期待されながら、なかなかサービスを開始しなかったサービスがある。それが「Spotify」だ。スウェーデン発のSpotifyは、2008年よりサービスを開始しており、音楽ストリーミングサービスの老舗といえる存在。欧米を主体として世界展開しており、既に1億会員を集めるなど、同種のサービスとしては最大手だ。

 Spotifyは、有料サービスの「Spotify Premium」(日本では月額980円)を契約することで、4,000万もの楽曲から好みの楽曲を高音質で、なおかつストリーミングだけでなくダウンロード再生もできるなど、充実した環境で聴くことが可能だ。

 だがSpotifyが他の多くのサービスと異なっているのが、有料だけでなく、無料でも音楽を聴くことができる点にある。無料であっても、スマートフォンであればプレイリストのシャッフル再生が可能なほか、タブレットやパソコンであれば、直接楽曲を選んで再生する「オンデマンド再生」を、30日当たり15時間利用できる。加えて、再生の合間に広告が挟まれるなどの制約があるものの、楽曲自体は特定の一部ではなく、フルで再生することが可能だ。

 そうしたことからSpotifyは当初、有料で音楽が楽しめるサービスというより、無料で合法的に音楽を楽しめるサービスとして注目され、人気を獲得した。一方で… 続きを読む

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佐野 正弘

佐野 正弘

ライター

福島県出身、東北工業大学卒。エンジニアとしてデジタルコンテンツの開発を手がけた後、携帯電話・モバイル専門のライターに転身。現在では業界動向からカルチャーに至るまで、携帯電話に関連した幅広い分野の執筆を手がける。著作:『Windows&iPhone連携テクニック Windows 8.1対応』(共著、インプレスジャパン)、『今すぐ使えるかんたんPLUS Androidアプリ 大事典』(共著、技術評論社)、『ポケット百科 Xperia arc 知りたいことがズバッとわかる本』(共著、翔泳社)など

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