ケータイ業界の最新動向に迫る(第22回)

ケータイ各社が「中価格帯」に力を入れる背景

2016.10.23 Sun連載バックナンバー

 9月にドイツ・ベルリンで開催された、家電の総合見本市イベント「IFA 2016」。多くの家電機器に加えて、スマートフォンの最新機種もいくつか発表がなされているが、そうした各社の新製品からはスマートフォンの新しい潮流を見て取ることができる。

 

IFAで新機種を発表するスマートフォンメーカー

 9月2日からドイツ・ベルリンで開催されていた、世界最大級の家電の総合見本市イベント「IFA 2016」。白物家電からAV機器まで、さまざまな家電機器を手掛けるメーカーが新製品などを出展しているが、主要スマートフォンメーカーのいくつかが、今年も新製品の発表を実施している。

 スマートフォンメーカーは冬商戦、海外で言えばクリスマス商戦期に向けた新製品のアピールをするため、IFAに合わせて新製品を発表することが多い。実際IFAで発表された新製品は、後に欧州だけでなく日本でも発表されるケースは少なくない。

 日本で人気の高いソニーモバイルコミュニケーションズも、IFAに合わせて毎年新製品を発表しているメーカーの1つだ。今年も同社は、IFAに合わせて新しいフラッグシップモデル「Xperia XZ」と「Xperia X Compact」の2機種を発表している。

 Xperia XZは、レーザーの活用による暗所でのオートフォーカスの高速化や、赤外線を活用してより正しい色味を実現するなど、日本で夏に発売されたXperia X Performanceより一層カメラ機能を強化。ディスプレイサイズもXperia X Performanceより大型化し、チップセットにもハイエンド向けのものを採用するなど、充実した内容となっている。

 そしてもう1つの「Xperia X Compact」は、名前の通り4.6インチディスプレイを採用したコンパクトなモデルだが、Xperia XZと同等のカメラ性能を備えているのが大きな特徴。一方で、チップセットにはミドルクラス相当のものを採用し、ボディも金属ではなく樹脂素材を採用するなど、コストを抑えたモデルとなっている。

 だが実は、今回のIFAに合わせてフラッグシップモデルを発表したのはソニーモバイルだけである。他のスマートフォンメーカー、特に近年躍進が著しい中国メーカーの新機種を見ると、その内容や傾向には違いがあることが分かる。

 

多くのメーカーが発表したのはミドルクラスのモデル

 何が違っているのかは、具体的な発表内容を見れば自ずと理解できるだろう。最近日本のSIMフリースマートフォン市場で高い人気を獲得しているファーウェイが、IFAに合わせて発表したのは、5インチディスプレイの「HUAWEI nova」と、5.5インチディスプレイの「HUAWEI nova Plus」の2機種である。

 これらはいずれも、性能的に見るとミドルクラス相当のチップセットを採用していることから、最先端の機能を備えたフラッグシップモデルではないことが分かる。一方で… 続きを読む

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佐野 正弘

佐野 正弘

ライター

福島県出身、東北工業大学卒。エンジニアとしてデジタルコンテンツの開発を手がけた後、携帯電話・モバイル専門のライターに転身。現在では業界動向からカルチャーに至るまで、携帯電話に関連した幅広い分野の執筆を手がける。著作:『Windows&iPhone連携テクニック Windows 8.1対応』(共著、インプレスジャパン)、『今すぐ使えるかんたんPLUS Androidアプリ 大事典』(共著、技術評論社)、『ポケット百科 Xperia arc 知りたいことがズバッとわかる本』(共著、翔泳社)など

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