ケータイ業界の最新動向に迫る(第19回)

ポケモンGOのヒットが広げるARとスマホの可能性

2016.09.05 Mon連載バックナンバー

 現実世界とリンクし、AR(拡張現実)の要素を取り入れたことで、実際にポケモンを捕まえられる感覚を味わえることから、世界的な大ヒットとなった「ポケモンGO」。その影響はさまざまな方面に広まっているようだが、このヒットが今後スマートフォンに何をもたらすのだろうか。

 

ポケモンGOのヒットで何が起きたのか

 7月22日に日本でも配信が開始された「ポケモンGO」が人気だ。ポケモンGOはその名前の通り、任天堂のゲーム「ポケットモンスター」のキャラクターが登場するスマートフォンゲームである。

 ポケモンGOは従来のポケットモンスターシリーズと同様、モンスターを捕まえて育てながら、育てたモンスター同士を戦わせるというゲーム内容である。だが最大の特徴は、GPSなどの位置情報を活用したゲームであり、現実世界を歩き回っているとポケモンが出現し、AR(拡張現実)技術によって実空間の中にモンスターが存在するかのような雰囲気を味わいながら、ゲームを楽しめること。従来のゲームとは異なり、家でじっとしていては楽しめず、外出することで初めて楽しめるというのが、非常に特徴的な要素となっている。

 そうしたゲームシステムと、ポケットモンスターのコンセプトがマッチしたことから、ポケモンGOは先行配信された米国をはじめとして、海外で大ブームを巻き起こした。そして7月22日の日本配信開始直後から早速ヒットとなり、繁華街や公園など、さまざまな場所にポケモンGOをプレイする人が次々と集まるなど、社会現象となっている。

 実際、ポケモンGOはさまざまな所に影響をもたらしている。各種報道では他人の敷地に入り込んだり、歩きスマホが増えたりするなどネガティブな影響が多く取りざたされているが、ポジティブな影響も少なからず起きている。

 ポケモンGOをプレイするには比較的新しいスマートフォンが必要になるほか、モンスターが現実世界に現れる「ARモード」を利用するにはジャイロセンサーが必要なことから、ポケモンGOを楽しむためにスマートフォンを買い替える人が多く現れた。またポケモンGOは、常に電源をオンにした状態でプレイすることが前提となっていることから、スマートフォンのバッテリー消費が激しくなる。それゆえポケモンGOの発売以降、モバイルバッテリーの販売も急拡大しているようだ。

 

一般ユーザーがARを受け入れるための素地を作った

 フィーバーに沸くポケモンGOだが、このゲームがもたらした最も大きな要素は、… 続きを読む

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佐野 正弘

佐野 正弘

ライター

福島県出身、東北工業大学卒。エンジニアとしてデジタルコンテンツの開発を手がけた後、携帯電話・モバイル専門のライターに転身。現在では業界動向からカルチャーに至るまで、携帯電話に関連した幅広い分野の執筆を手がける。著作:『Windows&iPhone連携テクニック Windows 8.1対応』(共著、インプレスジャパン)、『今すぐ使えるかんたんPLUS Androidアプリ 大事典』(共著、技術評論社)、『ポケット百科 Xperia arc 知りたいことがズバッとわかる本』(共著、翔泳社)など

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