ケータイ業界の最新動向に迫る(第17回)

格安SIMを支える「MVNE」とは一体何なのか

2016.08.01 Mon連載バックナンバー

 ここ数年で急増しているMVNOだが、その背景には「MVNE」の存在が欠かせない。MVNOを裏で支えているMVNEとは、一体どのようなものなのだろうか。そして今後、MVNEとMVNOとの関係はどのように変化していくのだろうか。

 

急増するMVNOを水面下で支えるMVNE

 大手携帯電話キャリアのネットワークを借りてサービスを提供するMVNOは、ここ数年で大きな注目を集め、その数も急激に増加している。MVNOはかつて大手ISPが中心となって展開していたが、最近ではイオンの「イオンモバイル」のように、通信とは異なる分野の企業がMVNOに参入し、多様なサービスを提供するようになったことで注目を集めている。

 だがよくよく考えてみると、通信とは関連性が薄い企業は、当然ながら通信事業に関する知識や技術を持っている訳ではなく、自社だけでキャリアからネットワークを借り、通信サービスを提供するのは難しいように思える。「楽天モバイル」を展開する楽天のように、通信関連企業を傘下に持っているならまだしも、そうでない企業がMVNOとして通信サービスを提供するのは本来であれば非常に難しいものだ。

 にもかかわらず、異業種がMVNOに参入する流れは現在も続いている。実際、今年の夏には、メッセンジャーアプリで人気のLINEが、MVNOによるスマートフォン向け通信サービス「LINEモバイル」の提供を開始する予定だ。では一体、そうした異業種の企業がなぜMVNOとして通信サービスを提供できるのかと言うと、そこには「MVNE」の存在がある。

 MVNEは「Mobile Virturl Network Enabler」の略。MVNOは「Mobile Virturl Network Operator」の略で、ネットワークの知識を持たない企業でも、MVNOとして通信事業に参入できるようにサポートを行うのがMVNEなのである。実際、イオンやLINEは、MVNEを活用して、MVNOとしてサービス提供することを明らかにしている。

 では一体、MVNEとはどのようなことをする存在であり、MVNOのサービスをどのような形でサポートしているのだろうか。… 続きを読む

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佐野 正弘

佐野 正弘

ライター

福島県出身、東北工業大学卒。エンジニアとしてデジタルコンテンツの開発を手がけた後、携帯電話・モバイル専門のライターに転身。現在では業界動向からカルチャーに至るまで、携帯電話に関連した幅広い分野の執筆を手がける。著作:『Windows&iPhone連携テクニック Windows 8.1対応』(共著、インプレスジャパン)、『今すぐ使えるかんたんPLUS Androidアプリ 大事典』(共著、技術評論社)、『ポケット百科 Xperia arc 知りたいことがズバッとわかる本』(共著、翔泳社)など

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