未来を拓く挑戦者たち(第3回)

平木理化さんが語る!全仏優勝秘話と最新テニス事情

2015.12.15 Tue連載バックナンバー

 身長157cmという小さな身体でコートを縦横無尽に駆け巡り、フォアハンド、バックハンドともに両手打ちというスタイルで繰り出す巧みなショットを武器に、多くの成績を積み重ねてきたプロテニスプレイヤー、平木理化さん。1997年の全仏オープンではミックスダブルスで優勝という偉業を打ち立てている平木さんに、当時のエピソードやITが深く関わるようになったという昨今のテニス事情について伺いました。

 

まともに話したこともない選手とのコンビでつかんだトロフィー

――現在はNTTコミュニケーションズに勤務しつつ、日本テニス協会の常務理事としてテニスの普及活動に携わっている平木さんですが、まずは全仏オープン優勝のときのお話をお願いできますか。そもそも勝算はあったのでしょうか

 全くありませんでした(笑)。当時の女子テニス界は、シュテフィ・グラフやモニカ・セレシュ、マルチナ・ヒンギス、アランチャ・サンチェス・ビカリオといったビッグネームがランキング上位を独占していて、彼女たちが持ち回りで優勝しているというような時代でした。私のダブルスでの自己最高ランクは26位で、10位以内の選手ははるか上の世界。自分の実力はよく分かっていたので、優勝なんてあり得ないという感じでしたね。

 しかも、ミックスダブルス(男女混合ダブルス)でコンビを組んだインド人のマヘシュ・ブパシ選手とはまともに話したこともなく、試合開始直前の数十秒でようやく「どちらがサービスをするのか」といったことを話し合った記憶があります。

――全仏オープンで使われるクレー(赤土)のコートは、いかがでしたか

 クレーは全然駄目なんです。勝ってからはそんなことを言えなくなったので、「得意なコートですよね」などと聞かれると、「まあそうですね」って答えていましたけれど(笑)。クレーコートは足で踏ん張ろうとしても滑ってしまう上、速く動こうと地面を蹴っても強い反発が得られません。このため、小柄な私にとって、脚力のいるクレーコートは難敵だったのです。それでも、ブパシ選手とのコンビでトーナメントを勝ち上がることができ、決勝ではパトリック・ガルブレイスとリサ・レイモンド組を6-4、6-1の2セット連取で破ることができました。

 

最善を尽くして今できることをやる

――当時、一番手強かった対戦相手は、どの選手でしたか

 私にとって一番強かったのは、… 続きを読む

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Bizコンパス編集部

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