世界の国別ランキング「もっとも○○な国は?」(第1回)

日本は何位? 世界技術革新力ランキングを分析する

2015.02.06 Fri連載バックナンバー

 米コーネル大学、仏経営大学院INSEAD、世界知的所有権機関(WIPO)は2014年7月、共同で「世界技術革新力ランキング(原文:Global Innovation Index)」を発表した。

 このランキングは、研究機関、研究能力、インフラ、市場・ビジネスの洗練度、知識、技術などの要素を総合評価して、国の技術革新力を順位付けしている。2007年から毎年発表されており、国の持続可能な発展のために必要な技術革新をどのように推進していくかの指標となる。

 このランキングからどのようなことが分かるのか、早速見ていこう。

 

栄えある1位、そして日本の順位は?

 さて気になる日本の順位だが、残念ながら1位ではない。アップルやマイクロソフトなどがある米国が1位では、と考えた方もいるかもしれないが、残念ながらそれも違う。

 1位はスイス。しかも2011年から4年連続で首位となっている。そして2位は前回の3位から1つ順位を上げた英国、3位は前回の2位から1つ順位を下げたスウェーデンだ。4位はフィンランド、5位はオランダだった。米国はオランダに次ぐ6位だった。そして、7位にシンガポールがランクインし、アジアトップとなった。このほかアジアからは香港が10位にランクイン。

 総じて、8位のデンマークと9位のルクセンブルクを含めトップ10のうち7カ国が欧州・北欧勢という結果になった。

 日本は、トップ20を逃す21位だった。「意外」か「妥当」かは意見が分かれるかもしれないが、シンガポールに住んでいる筆者の私見を述べさせていただくと、シンガポールはインフラ投資や人材活用をうまく進め、技術革新力を発揮しているように見える。それと比べると、日本は長年蓄積してきた技術革新力があるにもかかわらず、人材活用やインフラ投資不足がボトルネックになり、技術革新力をうまく発揮できていないように映る。

 そこで、このランキングが定義する技術革新力の各要素を考察し、アジアトップのシンガポールと比較しながら、日本が技術革新力を発揮するためのヒントを探りたい。

 

ランキングの評価要素――日本が苦戦している分野は?

 このランキングでは技術革新力を大きく7つの要素に分解している。各要素はさらに細かい下部要素で構成されている。下部要素別でも順位は付けられており、総合指数が算出される仕組みになっている。

 技術革新力を定義する7要素は「制度」「人的資本・研究」「インフラ」「市場洗練度」「ビジネス洗練度」「知識・テクノロジーによる生産」「クリエイティブ系の生産」。

 これら7要素の中で、日本の順位が最も低いのは… 続きを読む

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岡 徳之

岡 徳之

編集・ライター

「東洋経済オンライン」や「CNET Japan」など有力ニュースサイト約25媒体で執筆を担当。専門領域は、ビジネス・マーケティング・クリエイティブ・IT・ライフ・人物インタビューなど多岐に渡る。事業会社が運営するオウンドメディアの企画・開発・編集・執筆や、外資系企業のウェブサイトの日本市場向けローカライズにも携わる。現在は、シンガポールを拠点に、アジア各国を行脚しながら、執筆活動を行う。

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