「Okinawa Open Days 2014」速報(後編)

沖縄で次世代のクラウドとネットワークを熱く語る!

2014.12.26 Fri連載バックナンバー

 「一般社団法人沖縄オープンラボラトリ」が主催する「Okinawa Open Days 2014」には、世界中から多くの人が那覇まで足を運びました。いずれのセッションも大いに盛り上り、2日間のイベントは無事に閉幕しました。後編となる今回は、OpenFlowの生みの親であるDan Pitt氏の講演を中心にレポートします。(前編はこちらからご覧ください

「Okinawa Open Days 2014」のサイトから講演に関する資料をダウンロードできます

 

標準化作業はペーパーではなくPoCを重視

 Okinawa Open Days 2014の2日目のセッションでは、SDNを世に広めた立役者であり、OpenFlowの仕様策定に携わるONF(Open Networking Foundation)のエグゼクティブディレクターであるDan Pitt氏が登壇しました。

 「Evolution:From Paper to PoCs & Open Specs to Open Source(PDF)」と題して講演を行ったDan Pitt氏は、ネットワークとSDN、そしてONFのそれぞれがどのように進化しているのかということについてプレゼンテーションを行いました。

 Dan Pitt氏は、まず従来のインターネットや電話網について説明し、いずれもITUIEEEIETFなどの標準化団体がプロトコルの策定にかかわっているが、標準化作業から市場への展開にまでに長い時間が掛かり、しかも委員会から出されるのは書類の山であると指摘しました。そして自身が関わるSDNについても、過去にはいくつかの課題があったと認めました。

「ほとんどの人はSDNを新しいものだと捉えているでしょう。全体としては間違いではありませんが、毎日のようにSDNに携わっている私のような人間から見ると、過去にはいくつかの課題があり、すでに当初のSDNは“古いSDN”だと認識しています。ONFではネットワークのコントロールを論理的に中央集権化していきます。それを実現する中で、ONFでは標準化を必要最小限に抑えるというポリシーがあります。しかし、そこで作り出した標準は、書類としてのみ公開していました。つまり、そのほかの標準化機関と同じだったわけです。しかしONFは進化しています。そして最初の進化がペーパーだけの標準ではなく、PoC(Proof of Concept/概念実証)も生み出すことにした点です」

 PoCとは作り出した概念が実現可能であることを確認することであり、ONFでは単に仕様を作るだけでなく、それが現実に機能することを検証しているというわけです。実際、2014年10月にドイツのデュッセルドルフで行われた「SDN & OpenFlow World Congress 2014」では20件以上の事例を公開し、「ノートPC上でのデモ以上のものを披露しました。我々はこうなるでしょうと書類を出すだけでなく、PoCを出して、実際に動作しているところを見せることができるのです」(Dan Pitt氏)と、ONFの活動が進化していることを説明します。

 続けてDan Pitt氏は、オープンソースの仮想スイッチである「Open vSwitch」や「Indigo」、SDNコントローラーの「Open Daylight」とNTT武蔵野研究所で開発された「Ryu SDN Framework」、クラウド管理ソフトである「OpenStack」や「Apache CloudStack」といったオープンソースプロダクトに触れ、「こうしたプロジェクトとのコラボレーションが必要だ」という認識を示しました。

 

ONFではコミュニティとの連携も重視

 Dan Pitt氏はONFの進化についても言及、ハードウェアへのビルトインやテスト、フレームワークの構築、啓蒙活動など、OpenFlowに関連した作業が意欲的に行われている現状について説明し、組織の再編を行ったことを発表しました。

「2014年9月にワーキンググループの見直しを図りましたが、ここで重要なのはいずれのグループにもオープンソースコンポーネントが入っていることです。コードベースで標準化を進め、できるだけ書類を排除し、コードファーストの方針で作業を進めていきます。そして継続的なフィードバックループを行う方針も固めました。スペックを定義し、PoCを実施し、テストを行い、その結果をフィードバックするということです」

 ONFにおいてオープンソースを重視する背景を、次のように説明しました。… 続きを読む

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Bizコンパス編集部

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