ITトピックス(第1回)

介護でも玩具でも、多方面で進むロボット事業

2014.09.24 Wed連載バックナンバー

 「鉄腕アトム」の昔から、人間に寄り添ってさまざまな問題をいっしょに解決してくれるロボットの登場を、誰もが待ち望んできた。技術が進んだ現在、家庭の中で動くさまざまなロボットが開発され、作業を手伝ってくれたり、ペットに代わって心を癒してくれたりしている。少子高齢化で働き手が少なくなる将来に向けて、政府にもロボットの力をもっと活用しようと動きが出てきている。「鉄腕アトム」や「ドラえもん」に夢見られた本格的なロボット時代は、すぐそこまで来ているようだ。

 

意外な企業がロボット参入

 「まさかうちのような会社が残るとは」。9月初旬に東京ビッグサイトで開かれた展示会「東京インターナショナル・ギフト・ショー」の会場で、かわいらしい子供の姿をしたロボットを並べていたブースがあった。開発したのは磁気ばんそうこうの「ピップエレキバン」で知られるピップで、ロボットは高齢者や要介護者らを対象にしたセラピーロボット「うなずきかぼちゃん」。ブースでは、新しい機能をつけた「見守りかぼちゃん」の紹介が行われていた。

 経済産業省が昨年、高齢者の自立支援や、介護実施者の負担軽減に役立つロボット介護機器の開発・導入を促進する事業を募って残った24件中の1件で、さらに今年度、継続事業者として20件の中にトヨタ自動車やパナソニック、パワーアシストを行うロボットスーツで知られるサイバーダインといった有力企業とともに、ピップも残った。「次も残れるか分からない」とブースにいた担当者は謙遜するが、実はピップにはロボット分野で実績があった。

 玩具企画のウィズと共同開発した「うなずきかぼちゃん」は、大阪市立大学大学院医学研究科との共同研究で、高齢者の認知機能を高める効果が認められたほどの製品。その延長として、やはりウィズと共同で企画開発を始めた「見守りかぼちゃん」には、認知症の人が家庭内で行うさまざまな行動をセンサーで監視し、異常があったら知らせる機能が搭載される予定だ。

 薬を定時に適量服用したか、掃除をしたり台所に立ったりしているか、ベッドから毎日離れているか、トイレや浴室をどのくらいの時間利用しているか。認知症の人に限らず高齢者が健康に毎日を暮らしているかを把握することで、その身の安全を確保できる。今はまだエレキバンのイメージが強いピップだが、こうした事業への参画が、政府の追い風も受けて拡大し、ロボット企業としてその名前を広げていく可能性も夢ではない。… 続きを読む

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産経デジタル

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産経新聞グループ各媒体のウェブサイト運営、ポータルサイト・モバイル端末などへのニュースコンテンツなどの配信を手がけています。ウェブでも国内最大級のニュースサイト「MSN産経ニュース」などを運営する産経新聞グループの記者が「Bizコンパス」のために書き下ろした、ここでしか読めない記事です。

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