ブラジルW杯後のサッカー(第2回)

W杯後の移籍が欧州サッカー界を変える

2014.08.04 Mon連載バックナンバー

 4年に1度のサッカーの祭典「ワールドカップ」は、サッカー好きを熱中させるだけでなく、世界のサッカー地図を大きく塗り替えるきっかけにもなる。好成績をおさめた国のサッカースタイルにあやかろうと、チームを率いた監督やコーチに注目が集まったり、それほど有名ではなかった選手が、W杯での活躍を認められてスターへの道を駆け上がったりと、さまざまな話題を生み出しては、お祭り騒ぎの終焉で沈んだ気持ちを再燃させる。ワールドカップ2014ブラジル大会が終わった今が、まさにそんな時期。サッカー絡みの話題が連日ように発信されて、新たな勢力図が構築されようとしている。

 

高額移籍したハメス・ロドリゲス

 ハメス・ロドリゲス。この名前を、ブラジルW杯の前に知っていた人がどれだけいただろう。コロンビア代表の選手として日本代表と戦うことが決まっていながら、事前に「要注意選手」として報じたメディアは多くなかった。コロンビア代表では、ロドリゲスと同じフランスのクラブチーム、ASモナコに所属しているラダメル・フォルカオの方がはるかに知名度が高く、実績もあった。1月に負ったケガの影響でW杯メンバーから外れたときには、日本に勝機が見えたといった声まで出た。

 大会が終わった今では、本当に危険視すべきだったのは、まだ23歳のロドリゲスだったことを、日本だけでなく世界のサッカーファンが強く思っている。大会ではエースストライカーとして、日本戦での1得点を含めて6得点を挙げ、ブラジルW杯の得点王に輝いた。大会MVPこそ準優勝したアルゼンチン代表のリオネル・メッシにさらわれたが、あのディエゴ・マラドーナ氏は、同国人のメッシではなくロドリゲスの方がMVPにふさわしいとテレビで語ったというから、その実力は折り紙付きだ。

 見せた実力に、すぐさま結果がついてくるのがサッカーの世界。大会が終わって1カ月もたたない7月22日、ロドリゲスは世界屈指のビックグラブ、レアル・マドリードに8,000万ユーロ(約110億円=アップ時の最終レートで換算)の移籍金で引き抜かれた。この金額は、メッシと並ぶスター選手として知られるクリスティアーノ・ロナウドが、マンチェスター・ユナイテッドからレアルに移籍したときの9,400万ユーロ、トッテナム・ホットスパーからガレス・ベイルが同じくレアルに移籍したときの9,100万ユーロに次ぐ、レアル史上3位の高さになる。まだ23歳の若者に、それだけの金額を支払うだけの意味を、W杯での活躍でレアル側が見いだした現れといえるだろう。… 続きを読む

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産経デジタル

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