日々の暮らしがITで変わる(第1回)

教育の現場にもITの波、“電子教科書”時代が到来

2014.07.24 Thu連載バックナンバー

 1,000億円を超えたといわれる電子書籍市場。電車の中で雑誌や新聞を読むよりも、手にしたスマートフォンやタブレットでニュースや小説、漫画を読む人を多く見かけるようになった。重たい本を持ち歩く必要がなくなったと喜んでいる本好きも多そうだが、そうしたメリットがより求められそうな学校教育の現場では、電子書籍の普及はそれほど進んでいない。教科書や教材を導入する手間や、利用する端末の価格、性能などが課題としてあるからだが、こうした課題を乗り越えようと、教科書会社や印刷会社、デバイスメーカー、学校や自治体などがさまざまな取り組みを始めている。

 

間に合わなかったダウンロード

 今年春、電子教科書をめぐるちょっとしたトラブルが話題になった。新入生全員がタブレット端末を購入し、授業に利用することになった佐賀県の県立高校で、ネットワークから端末にデータをダウンロードするのに時間がかかり過ぎ、導入が予定日から数週間遅れることになったというもの。高価な端末を生徒に持たせる是非が導入前から指摘されていたプロジェクトだったこともあり、全国に先駆けようとする自治体の“功名心”が招いたトラブルといった批判も出た。

 あらかじめ端末にソフトをインストールして配布するなり、ネットを使わないでメディアからインストールするようにすれば起こらなかったトラブル。ただ後者については、最初に検討されながら、不正なコピーを避ける必要から行えず、ネットからのダウンロードに切り替えた経緯があった。初めての経験で、現場の見通しに甘さがあったことは否めないが、今後、電子教科書やタブレット端末の利用が全国的に広まれば、他にも予期しなかったトラブルが起こり、そのたびに利用者の不安をあおることになりそうだ。

 もっとも、こうしてひとつひとつ問題が洗い出されていくことで、より使いやすい電子教科書や教材が登場してくるという期待もある。まずは導入を進めること、そして利便性を知ってもらうことが重要となる。

 一例として… 続きを読む

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産経デジタル

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産経新聞グループ各媒体のウェブサイト運営、ポータルサイト・モバイル端末などへのニュースコンテンツなどの配信を手がけています。ウェブでも国内最大級のニュースサイト「MSN産経ニュース」などを運営する産経新聞グループの記者が「Bizコンパス」のために書き下ろした、ここでしか読めない記事です。

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