しのぎを削る自動車技術開発(第2回)

エコカー開発はメーンストリーム

2014.06.29 Sun連載バックナンバー

 19世紀末に登場した自動車はまたたく間に普及し、日常生活のみならず産業や経済活動を支えている。だが、多くの自動車が走るようになったことで都市部では慢性的に渋滞が発生し、排ガスによる大気汚染が地球温暖化など深刻な問題を引き起こしている。環境にやさしいクルマ、エコロジーカー(エコカー)の開発は、まさに自動車技術開発のメーンストリームだ。

 

量産化に成功したハイブリッド車

 現在、エコカーとして実用化されているのは(1)ハイブリッド車、(2)電気自動車、(3)燃料電池車――の3つだ。

 エンジンと電気モーターを組み合わせたハイブリッド車は、トヨタ自動車が1997年に「プリウス」を発表して以来、今では多くのメーカーがその重要性を認識し、もっとも量産化されている。国内では税制面の優遇措置もあって、価格面でもガソリンエンジン車と程遜色のないレベルに達し、普及に弾みがついた。いずれハイブリッド車が世界新車販売の1割を超えるとの見通しもある。

 ただ、ハイブリッド車は、エンジン走行の比重が高く、燃費の良いガソリン車に比べると燃料コストがそう安いわけではない。温暖化防止に不可欠な二酸化炭素の排出量をゼロにはできないという短所もある。そこで期待されているのがハイブリッド車に充電機能を搭載した「プラグイン・ハイブリッド車」だ。家庭用コンセントなど外部からの充電が可能で、夜間に短時間で充電をしておき、40~50km/h程度の近距離走行ではモーターのみの電気自動車として、長距離走行時にはガソリンエンジンが自動的に稼動する。現時点では価格競争力が乏しいが、電池価格の低下などが進めば、燃費の大幅向上がはかれる。丸紅経済研究所は2020年には480万台、2030年には1,490万台程度に需要が拡大すると試算している。

 クルマに電池を搭載して電気モーターのみを動力とする「電気自動車」は、走行中に排出ガスが出ず、騒音や振動も小さい。エネルギー効率の点からは理想的なクルマだ。ただ、現時点では… 続きを読む

全文(続き)を読む

続きを読むにはログインが必要です。

まだ会員でない方は、会員登録(無料)いただくと、続きが読めます。

産経デジタル

産経デジタル

産経新聞グループ各媒体のウェブサイト運営、ポータルサイト・モバイル端末などへのニュースコンテンツなどの配信を手がけています。ウェブでも国内最大級のニュースサイト「MSN産経ニュース」などを運営する産経新聞グループの記者が「Bizコンパス」のために書き下ろした、ここでしか読めない記事です。

このページの先頭へ
Bizコンパス公式Facebook Bizコンパス公式Twitter