ITエレクトロニクスのトレンドに迫る(第2回)

復活するか、日本のゲーム産業

2014.06.15 Sun連載バックナンバー

 日本のゲーム産業が揺らいでいる。1983年のファミリーコンピュータ発売から、30年以上に渡って世界のゲームをリードしてきた任天堂が、3期連続で営業赤字を出して難しい経営のかじ取りを強いられている。1990年代半ばからプレイステーションで世界を席巻したソニーも、好調な海外市場ほどには、国内で新型ゲーム機のプレイステーション4を伸ばしきれていない。このまま日本のゲーム産業は沈んでしまうのか。転換期を経て大きく羽ばたこうとしている直前なのか。

 

販売伸び悩む任天堂のWii U

 「『Wii U』は360万台の今期がピークで、後はしぼんでいくだけだと決めつけているわけではない。」

 5月8日に開かれた決算説明会で、任天堂の岩田聡社長は2012年末に発売された家庭用ゲーム機のWii Uが、任天堂にとってまだまだ重要な製品であることを強調した。前期の始めに見込んだ数字は900万台だったが、実際は272万台に止まり、今期は360万台と抑えた数字を余儀なくされた。

 ひと世代前のWiiが60週で2,000万台に到達したことと比べると、Wii Uの停滞感は否めない。それでも岩田社長が弱気を見せないのは、ハードを引っ張ってくれそうなソフトが、これから続々と投入していくから。5月末に発売した「マリオカート8」は、Wii版で3,500万本近くを売った人気シリーズの最新作で、ファンにWii Uを購入する意欲を持たせるポテンシャルを持っている。

 今冬に登場予定の「大乱闘スマッシュブラザーズ for Wii U」も人気シリーズの最新作。「この2つのソフトを軸にして、任天堂のコンソールゲーム機の強みを生かす流れをつくりたい」と岩田社長は訴える。「ゲームボーイは終わったといわれていた時期があったが、『ポケットモンスター』1本でがらりと状況が変わった」。そんな過去の経験が、ソフトラインアップの充実による“復活”を岩田社長に確信させている。

 もうひとつ、キャラクター資産の積極活用という、これまでの任天堂があまり手掛けてこなかったサービスの投入によって、Wii Uにあたらしい魅力を加えようとしている。… 続きを読む

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産経デジタル

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産経新聞グループ各媒体のウェブサイト運営、ポータルサイト・モバイル端末などへのニュースコンテンツなどの配信を手がけています。ウェブでも国内最大級のニュースサイト「MSN産経ニュース」などを運営する産経新聞グループの記者が「Bizコンパス」のために書き下ろした、ここでしか読めない記事です。

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