「ジョジョの奇妙な冒険」を考える(第3回)

二重の表象 -スタンドとカード、精神の闘技場-

2014.01.22 Wed連載バックナンバー

 2013年、連載25周年、荒木飛呂彦30周年を迎え、アニメにゲームに、世界中に波紋を起こした伝説の名作『ジョジョの奇妙な冒険』。未読でも山手線ジャックで眼にし、気になるッ方も多いだろう。意外と多い隠れジョジョファンと出会えば商談も、チームビルディングも成功か!?そこでBizコンパスも、七回にわたり、ジョジョの魅力に迫るッ!

 

スタンド -精神の絵画的表現-

 あの男が帰ってきた。背中に星形のあざを背負って……。
 あの男は見ている。闇の中から。星形のあざに連なる者達を……。
 そして再び、恐怖が、還ってくるゥ!

 一部、二部を知る者に私なりに『ジョジョの奇妙な冒険』第三部、副題「スターダスト・クルセイダーズ」の始まりを告げるとするとすれば、さしずめこんなところだろうか。しかしッ、われわれはまた異なる男をも目撃している。長身、学ラン、斜めに被った学帽、そしてこの得体のしれない力は!?風貌からするに日本人なんじゃあないか。しかし、われわれはこの男を知っている。そう、やがて大河となるこの物語を貫くヒーローとなるこの男、空条承太郎を。

 やれやれ。能書きはさておき、そろそろはじめよう。第三部である。「ジョジョ」を不動のそして大長編の名作として飛躍させた新しい要素、「スタンド」の登場により、物語は新たな展開を迎える。その序章が、第三部だ。アクセントは「タ」なのかッ!、それとも平坦なのかァァ!長きにわたる論争をファンの間に呼んだとも言われる新たな能力、「スタンド」。前二作における戦闘のコードが呼吸法により太陽のエネルギーを創り出す「波紋」であったのになぞらえて「幽波紋」ともつづられるこの力は、いわゆる超能力である。キャラクターそれぞれの特性、精神性を強く引き継ぐ個性豊かなさまざまな能力。しかし何より特異なのは、これに絵師荒木飛呂彦が魅力的な“姿”を与えている点であろう。そう、「スタンド」は、精神の力でありながら、(能力者同士、と、読者の)目に見える超能力ッ!擬人化された姿を持った能力である!… 続きを読む

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藤井 行隆

藤井 行隆

 

天体観測とplaymobilをこよなく愛する39歳、『ジョジョ』の一読者。二部、五部、七部推し。荒木作品は『バオー』時代から。好きなキャラクターはナランチャ・ギルガ。特技は露伴ばりの執筆速度との噂。

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