相手の「No」を「Yes」に変える(第4回)

頑固で話を聴かない相手を変える3つのテクニック

2017.08.30 Wed連載バックナンバー

 前例がないことやリスクを理由に、新しいことに反対する人はどの会社内にもいるものです。しかし企業のさらなる発展のために、新しいことに対する挑戦は不可欠。そこで今回は、頑固で融通の利かない相手を納得させるための心理テクニックを、3つのステップに分けて紹介します。

 1つ目はオープンクエスチョンとクローズドクエスチョンで話を聴かない原因の断定、2つ目はボトルネックの共有、3つ目は強固なラポール形成によって、信頼を積み上げ、本音を引き出し、打開策を作ることです。これら3つのテクニックを駆使することで、相手の説得がしやすくなります。

 

2つの質問で話を聞かない相手の原因を探る

 話をろくに聞かずに、一方的に決めつけて反対する相手は、一見すると厄介な存在に映るかもしれません。しかし、一度決めた約束は遂行する、律儀で誠実な側面を持っていることが多い傾向にあります。

 もちろん、腹の底から納得しないと賛成に回らないですが、一度賛成すれば力強い味方になることも、決して少なくありません。その性格を踏まえて、現状打破を試みる場合には、まず2つの質問で、話を聴かない原因を特定することをおすすめします。

 2つの質問とは、オープンクエスチョンとクローズドクエスチョンです。

 まずオープンクエスチョンとは“開かれた質問”のことで、相手に自由に答えてもらう質問です。具体的には「どのような仕事のスタイルが理想的ですか」「どのようなかかわり方がビジネスを発展させると思いますか」という質問です。オープンクエスチョンには、会話を発展させる役割を持っています。

 出た回答について深く掘り下げるには、もう1つのクローズドクエスチョンが役に立ちます。閉ざされた質問、つまり「YesかNoか」というように、回答の範囲を限定することによって、真意を見極めたり、確認を促すことができます。この2つを効果的に活用することで、なぜ相手が自分の話の聞かないのか、その原因の特定が可能になります。

 

新しいことを嫌がる理由を聞き出し、共感する

 原因が見えてきたらすかさず、新しいことを始めるために、相手がボトルネックとして認識している具体的なものを共有します。たとえば相手から「(新しいことを始めると)今の社風が崩れることを心配している」という発言が出たのなら、… 続きを読む

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田倉 怜美

田倉 怜美

Well-being代表、心理カウンセラー

いじめ、セクハラ、パワハラの三重苦を経験し、保健室登校生のサポート経験から2005年よりカウンセラーを志す。2012年にカウンセラーデビュー。心理学講師、ライターと活躍の幅を広め、2016年に独立。川崎FMラジオ、TBSテレビ「好きか嫌いか言う時間」に出演。2017年夏に心理本の出版を控えている。主な資格:日本心理学会「認定心理士」、日本健康心理学会「認定健康心理士」他

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