営業のプロが教える、一流と二流の差とは(第17回)

一流の営業マンは”忙しい”と断られて鵜呑みにしない

2017.11.05 Sun連載バックナンバー

 人間は「嘘」をつく生き物です。

 たとえば、営業マンが顧客にアプローチし、相手が「いま、ちょっと忙しい」と断る場合も、実際に忙しいというわけではなく、単なる断り文句として嘘をついている可能性もあります。

 一流の営業マンは、こうした顧客の嘘に対して、表面的な言葉の意味だけで判断しません。言葉と本心は違うというケースも少なくないからです。

 「忙しい」と言うその顧客の心中を察するに、『判断できる状態じゃないので、じっくり考える時間が欲しい』という状態なのかもしれませんし、『興味はあるけれど、いま、他の仕事を優先させないといけないから』なのかもしれません。もしくは、『もう興味も脈も無いのだから、これ以上、しつこく営業しないで欲しい』という断りの言葉の婉曲表現として、「忙しい」と告げる人もいるでしょう。

 一流の営業マンは、この部分に注目しています。「忙しい」というセリフの表面的な意味だけでなく、本心を同時に推測しながら聞いているのです。

 

なぜ人は嘘をつくのか?

 嘘にもいろいろな種類があり、その裏には必ず「本心」が隠れています。以下に、代表的な嘘の例を5つに分けて紹介します。

 1つ目は、「自分を守るための嘘」です。たとえば会社に遅刻した時などに、上司や先輩から叱られたり罰せられたくないという本心から、「電車が遅れてしまって、遅刻してしまいました」というような嘘をつきます。上司や先輩は、心のなかで「ホントかよ」と疑っているかもしれません。

 2つ目は「虚栄心からくる嘘」です。実際よりも自分を良く見せたいという思いから嘘をつく場合です。たとえば幼稚園児の坊やが「ぼくだって、お母さんをおんぶできるもん!」というのもそれです。そんなときに、本当におんぶできるかチェックするのは野暮な話です。

 3つ目は、「他人を守るための嘘」です。若手社員が顧客に対してミスをした時、先輩社員が「私が教育をちゃんとしてなかったのが悪いんです」と若手をかばうのもその1つです。中にはこうした気遣いを理解しない、鈍感な若手もいるようですが、今回は触れません。

 4つ目は物質的な利益を得ることを目的とした「自分の利益を目的とした嘘」、最後の5つ目は、嘘で人を陥れ、その人に有害なものをもたらす「人を傷つける嘘」です。

 これらの嘘がきれいに5つに分類されるのであれば、本心は見抜きやすいのですが、実際にはこれらが混ざりあった嘘もあります。一流の営業マンは、こうしたさまざまな嘘から本心を見抜くために、ある手法を使用しています。

 

本心は言葉以外から漏れている

 相手の本心を見抜く手法のひとつに… 続きを読む

全文(続き)を読む

続きを読むにはログインが必要です。

まだ会員でない方は、会員登録(無料)いただくと、続きが読めます。

連載記事

一流の営業マンは
佐藤 昌弘/www.marketingtornado.co.jp

佐藤 昌弘/www.marketingtornado.co.jp

株式会社マーケティング・トルネード 代表取締役

個人事業者から上場企業までマーケティングとセールス分野のコンサルティングを提供する。著書は「凡人が最強営業マンに変わる魔法のセールストーク」等で累計50万部を超え、講演や研修も多数こなす。

このページの先頭へ
Bizコンパス公式Facebook Bizコンパス公式Twitter