営業のプロが教える、一流と二流の差とは(第12回)

一流の営業マンは「断られたら終わり」で粘らない

2017.06.01 Thu連載バックナンバー

 セールスの世界には、「営業は断られてからが勝負だ」という考え方があります。この考え方は、1953年に刊行された『営業は断られた時から始まる』(ダイヤモンド社刊/E・G・レターマン著、原題・The Sale Begins When the Customer Says “NO”)という本が源流です。

 しかし、少なくとも私は、そうは思いません。一流の営業マンは、もし顧客に断られたのならそこで終わらせるべきであり、粘るべきではないのです。

 

インターネット時代の顧客は、気が短い!

 私が「断られたら終わり」と主張する理由のひとつに、時代の変化があります。

 ひと昔前は、顧客が良い商品・サービスと出会うこと、良い営業マンと出会うことは難しいことでした。たとえば、希望する車種の中古車が欲しくても、それがどの会社に在庫としてあるか探すことは難しいことだったのです。だからこそ営業マンは、顧客に断られたとしても、「粘る」ことができました。たとえピント外れな提案や見積もりであったとしても、説得を繰り返すだけの時間的な余裕があったわけです。

 しかし、現在は違います。スマートフォンで少し検索すれば、欲しい車がどの会社に在庫としてあるか、いつでも表示されます。全国どこからでも、車でさえ通信販売することができる時代なのです。取り扱い業者も、日本全国の候補が次から次へと出てきて選び放題です。

 顧客側が「あ、この営業マン駄目だな」と思えば、さっさと次の営業マンを探せるのが現代社会なのです。つまり、今の時代においては、下手に度を過ぎて粘ると「しつこい」と嫌われてしまうのです。

 

一流の営業マンは「一客入魂」で万全の備えをする

 こういう時代の営業活動には、「一発勝負」の考え方が重要になってきます。

 「一球入魂」という言葉があります。「目の前の一球に全神経を傾け、大切にし、集中して全力で取り組む」ということを意味します。もともとは、野球に取り組む態度のことを表します。

 私は野球のことは、よく知りません。けれども、この言葉には、大いに共感するところがあります。なぜなら、今の時代の営業のコツも同じだと考えているからです。

 少なくとも現代の一流営業マンは、「眼の前の顧客に全神経を傾け、集中して、全力でセールス」をしています。つまり、一球入魂とは言わずとも「一客入魂」なのです。

 こう言うと、「一流だろうが二流だろうが、顧客に全力でセールスをするなんて営業マンなら誰だってやっていることだ」と思われるかもしれません。確かに、売れない営業マンだって、それなりに一客入魂している“つもり”なのでしょう。しかし、少なくとも一流と呼ばれる人は、その入魂のレベルが違うのです。… 続きを読む

全文(続き)を読む

続きを読むにはログインが必要です。

まだ会員でない方は、会員登録(無料)いただくと、続きが読めます。

佐藤 昌弘/www.marketingtornado.co.jp

佐藤 昌弘/www.marketingtornado.co.jp

株式会社マーケティング・トルネード 代表取締役

個人事業者から上場企業までマーケティングとセールス分野のコンサルティングを提供する。著書は「凡人が最強営業マンに変わる魔法のセールストーク」等で累計50万部を超え、講演や研修も多数こなす。

このページの先頭へ
Bizコンパス公式Facebook Bizコンパス公式Twitter