理想の上司にみる「心のつかみ方」「心の癒し方」(第9回)

理想の上司1位、ウッチャンに学ぶ奉仕型のリーダー像

2017.04.03 Mon連載バックナンバー

 明治安田生命保険相互会社が2017年新入社員に実施した、恒例の「理想の上司」アンケート(PDF)。そのNo.1に輝いたのは、お笑いコンビ・ウッチャンナンチャンの「ウッチャン」こと内村光良さんでした。

 「え?」と不思議に思われる人もいるはずです。これまで同調査で理想の上司になった人々は、松岡修造さんや池上彰さん、そしてイチローさんなど、かなり強烈な個性を持つ人々でした。その人たちと比較するとウッチャンは、少し「地味」な印象は拭いきれません。それなのに、なぜ今の新人社員たちは、ウッチャンを理想のリーダーに選んだのでしょうか?

 

ウッチャンが理想の上司No.1になった理由

 明治安田生命の理想の上司アンケートでは、その選考理由が細かく述べられています。上位には、「頼もしい」「親しみやすい」「知的・スマート」「実力がある」「指導力がある」といった点が、理由として大きく挙げられています。

 たとえば2位のタモリさんは、「知的・スマート」と「実力がある」の2点で多くの支持を集めました。3位の池上彰さんは、「指導力がある」「頼もしい」「知的・スマート」という点が評価されました。

 ウッチャンの場合、「実力がある」「親しみやすい」の他に「優しい」という理由が大きなウェイトを占めていました。この理由だけ見ても、これまでの理想の上司像とはかけ離れていることがわかります。

 3位の池上彰さんの「知的で指導力があり頼もしい存在」というのは、いかにも理想的な上司の姿です。また、昨年の1位の松岡修造さんのような「熱血タイプ」も、グイグイと部下を引っ張っていくような理想のリーダー像といえるでしょう。

 それを踏まえると、「優しい」「親しみやすい」という資質は、リーダーとしては力不足のような気がします。優しいだけで出世の道から離れているというビジネスパーソンも、少なからずいるはずです。

 それなのになぜ、今の新入社員たちはウッチャンを理想の上司に選んだのでしょうか。

 

カリスマ性が“ない”ことが魅力

 大物のお笑い芸人には、強烈な「カリスマ性」があります。北野武さんや明石家さんまさん、タモリさんなど独特な存在感があります。しかし、内村光良さんには、彼らのようなわかりやすいカリスマ性は感じられません。にもかかわらず、内村光良さんはレギュラー番組を6本も持つ超売れっ子芸人です。

 ですが、これこそが、テレビの世界でウッチャンが求められる理由です。コラムニストで「コントに捧げた内村光良の怒り」(コアマガジン)の著者でもある戸部田誠氏は、ウッチャンをこう評しています。… 続きを読む

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大貫 忠雄

大貫 忠雄

フリーライター

CMやPR映像製作を20年経験。東芝関連の映像製作会社で制作担当およびプロデュース、その後新会社の設立に参加、三菱自動車などのPRビデオを担当後、独立。NECや西武百貨店教育用ビデオな人材教育や接客マニュアルの作成、企業のイベント等も経験。現在はフリーでライティング、コピーライティングを行う。

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