理想の上司にみる「心のつかみ方」「心の癒し方」(第6回)

「今でしょ!」林修先生の名言に学ぶ、若手の教育法

2016.08.17 Wed連載バックナンバー

 明治安田生命が今年の新入社員に実施した「理想の上司」アンケート(PDF)で、文化人部門の2位にランクインしたのが、「今でしょ!」のTVCMでお茶の間の人気を博した、東進ハイスクールの林修(はやしおさむ)先生でした(同部門1位は池上彰氏)。

 前述のコマーシャルで注目を浴びた林修先生は、「笑っていいとも」をはじめとするバラエティ番組に出演したことで一気に知名度が上がりました。特に「ネプリーグ」では、出題者としてだけでなく、解答者としてもレギュラーポジションを獲得しました。以来数多くの番組に出演し、多くのレギュラー番組を持つ人気タレントとして安定した地位を築いています。

 厳しい受験戦争の中で、受験生に喝を入れてきた林先生の言葉には、初めて社会に出る新入社員にも通用するものが少なくありません。彼がテレビで発した名言をピックアップして、新人や若手を鍛えるために効果的な言葉とは何かを考えてみましょう。

 

お金をもらうのであれば、お金を払う人に責任を持たなければいけない

 林先生が発した言葉の中で、最も新人に効果のありそうなのが以下です。

「仕事っていうのはお金をもらってやることだから、それは金を払う人に対して責任を取らなきゃいけない」

 学校を卒業して初めて社会に出る新人は、まだまだ学生気分が抜けていません。仕事に関してもアルバイト感覚で行いがちです。そこで、「給料をもらう意味」をしっかりと教えることが必要です。これは先輩社員でもなかなか言えることではないので、まさに管理職の役割と言えます。

 組織の一員という立場において「責任をとる」ということは、「会社からもらったお金の分だけ、会社に利益を戻す」ということです。ひとりの正社員を雇うためには、給料以外に交通費や社会保険料などがかかります。また、会社全体を維持するためにはさまざまな経費が必要です。これらを全て計算して人件費が決まり、給料が支払われるのです。

 営業職などでは、「給料の3倍は稼げ」と言われます。つまり、それだけの利益を出さなければ会社はやっていけません。「給料が少ない」と文句をいう前に、自分が会社にどれだけ利益をもたらしているのかを自覚すべきなのです。

 特に新入社員の場合は、“マイナス”からのスタートとなるケースが多いでしょう。つまり、会社への還元がないまま給料をもらっているということになります。会社に文句が言えるのは、給料の3倍以上の利益を会社にもたらした時です。それまでは、お金をもらっている責任を果たしているとは言えません。

 この会社員として当然の責任を、新人にガツンと言うのも管理職の仕事です。もしアルバイト気分が抜けない若手社員がいるのであれば、林先生のこの言葉をぶつけるのが良いでしょう。

 

失敗を重ねて「負けパターン」を知るべし

 とはいえ、若手社員の仕事に質の高さを求めるというのも酷な話です。若手は「良いものを作りたい」という気持ちで仕事にチャレンジしても、時間配分を間違えたり、本質と関係ないところにこだわるなど、作業のプロセスを誤り、結果として求められるものとはまったく異なるものを提出してくることもあります。

 しかし林先生は、「失敗」も良い教訓になると指摘しています。… 続きを読む

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大貫 忠雄

大貫 忠雄

フリーライター

CMやPR映像製作を20年経験。東芝関連の映像製作会社で制作担当およびプロデュース、その後新会社の設立に参加、三菱自動車などのPRビデオを担当後、独立。NECや西武百貨店教育用ビデオな人材教育や接客マニュアルの作成、企業のイベント等も経験。現在はフリーでライティング、コピーライティングを行う。

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