理想の上司にみる「心のつかみ方」「心の癒し方」(第5回)

イチローに見るストイックな「仕事の美学」の重要性

2016.08.10 Wed連載バックナンバー

“男が惚れる”理想の上司、イチロー

 明治安田生命が今年の新入社員に実施した「理想の上司」アンケート(PDF)では、1位の松岡修造さんを筆頭に、数多くの著名人がランクインしています。

 その中で、7位にランクしたのがイチロー選手です。先日、メジャーリーグ史上30人目の3,000安打を達成した、日本を代表するスーパースターですが、今回のアンケートでは顕著な傾向がありました。それは、圧倒的に男性票が多く、女性票が少ないことです。

 たとえば1位の松岡修造さんは、男性の得票率が全体の4.7%、女性が全体の5.2%と、女性の方が高い結果となりました。しかしイチロー選手の場合、男性が5.0%と松岡修造さんよりも高い一方で、女性が1.1%と、極端に低い数値となっています。

 この違いは、「親しみやすい」ことに対する男女の意識の違いがあります。同アンケートでは「理想の上司に選んだ理由」についても発表されていますが、「親しみやすい」を理由にイチロー選手を選んだ人は、男女含めて0件でした。一方で「知的・スマート」「実力がある」という理由は多く、どちらも男性の方が高い結果となりました。

 イチロー選手は女性からすれば、「実力はあるけど、近寄り難い上司」として怖い存在として映ってしまう一方で、逆に男性からすれば「仕事にストイックに取り組む求道者」と、カッコよく見えるのかもしれません。それは上司側の目線でも同じようで、マーリンズのドン・マッティングリー監督も「最高のプロフェッショナル」とイチロー選手を絶賛するほどです。

 そんな“男が惚れる”イチロー選手の言葉や行動の中には、ビジネスの世界にも通用する、仕事に対して真摯に取り組むための貴重なノウハウが隠されています。

 

夢や目標を達成するには「小さなことを積み重ねること」しかない

 イチロー選手のストイックな姿勢が見て取れる発言として、以下のようなものがあります。

 「夢や目標を達成するには1つしか方法がない。小さなことを積み重ねること。自分のできることをとことんやってきたという意識があるかないか。それを実践してきた自分がいること。継続できたこと。そこに誇りを持つべき」

 これはビジネスパーソンでも同じことがいえるでしょう。新人の頃は、どんな小さな出来事も必死なって物事を覚えようとします。その努力が仕事の結果にあらわれた時の喜びは大きかったはずです。しかし、仕事に慣れてくると手を抜くことを覚えて、「仕事を片付ける」ことが目的になりがちです。これでは「積み重ね」とは呼べません。

 イチロー選手と同様に「積み重ね」を重要視した人がいます。… 続きを読む

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大貫 忠雄

大貫 忠雄

フリーライター

CMやPR映像製作を20年経験。東芝関連の映像製作会社で制作担当およびプロデュース、その後新会社の設立に参加、三菱自動車などのPRビデオを担当後、独立。NECや西武百貨店教育用ビデオな人材教育や接客マニュアルの作成、企業のイベント等も経験。現在はフリーでライティング、コピーライティングを行う。

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