理想の上司にみる「心のつかみ方」「心の癒し方」(第4回)

池上彰に学ぶ、部下に誤解されない伝え方

2016.07.11 Mon連載バックナンバー

 明治安田生命が今年の新入社員に実施した「理想の上司」アンケート(PDF)で、松岡修造さんに続き男性部門の2位にランクインしたのが、フリージャーナリストの池上彰さんでした。池上さんは2015年には1位に輝いており、理想の上司ランキングの“常連”とも言える存在です。

 池上さんは1973年にNHKに入局しニュースキャスターを務め、2005年にフリーとなった後も、民放のテレビ局でニュースの解説番組に出演し続けています。特に、テレビ東京系で選挙後に放送される特番では、政治家に対し歯に衣を着せぬストレートな質問をぶつけることで話題となっています。先日放送された「参院選ライブ」をご覧になった方も多いでしょう。

 一見挫折とは無縁に思われる池上彰さんですが、実際はそうではなかったようです。週刊朝日の対談の中で、NHK時代の挫折についてこうコメントしています。

「NHKに入ってからの夢の挫折は解説委員になれなかったこと」

 解説委員になれなかった理由は、「週刊こどもニュース」キャスターに任命されたことでした。子供たちに分りやすくニュースを解説するということで人気を博した番組でしたが、解説委員という厳格なイメージのポストにつくには、会社からはマイナスと判断されてしまいました。そして「お前には専門性がない」と現役の解説委員が発した言葉にショックを受け、その挫折感からNHKを退職したといいます。退職後は「細々暮らしていければ良い」ぐらいの感覚だったようで、民放からオファーがくるとは夢にも思わなかったそうです。

 NHKという大きな組織での経験と、社会のリーダーである政治家たちとの交流から生まれてくる池上彰さんの言葉の中には、管理職には不可欠な「伝える力」のヒントが数多く含まれています。冠番組「池上彰のニュースそうだったのか!!」などにおける彼の発言から、そのヒントを見ていきましょう。

 

要領を得ない部下にイライラするのは、上司の力不足

 上司であれば、部下に仕事を依頼することが主な仕事になります。しかし、上司側がちゃんと説明しているつもりでも、部下は単純なことでミスをしてしまいがちです。そんな要領を得ない部下に対し、イライラした経験を持つ人は少なくないでしょう。中には失望して、重要な仕事は任せずに、雑用ばかりを与えてしまっている人もいるかもしれません。

 しかし池上さんはこのように言います。… 続きを読む

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大貫 忠雄

大貫 忠雄

フリーライター

CMやPR映像製作を20年経験。東芝関連の映像製作会社で制作担当およびプロデュース、その後新会社の設立に参加、三菱自動車などのPRビデオを担当後、独立。NECや西武百貨店教育用ビデオな人材教育や接客マニュアルの作成、企業のイベント等も経験。現在はフリーでライティング、コピーライティングを行う。

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