「一流」になるためのビジネス理論(第4回)

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2016.04.19 Tue連載バックナンバー

 現代はモノやサービスに溢れており、多くの市場は飽和状態になりつつあります。一部を除き、他社との価格競争やサービス・品質競争は避けられなくなっているのが現状です。中には「次に売れる商品はどれだろう」と、さまざまな商材を模索している企業もあるのではないでしょうか。

 しかし、「安売りするな! 価値を売れ!」(藤村正宏 著/実業之日本社刊)という本によれば、売れる商品などはなく、売れる売り方があるだけだと記述されています。商材に限らず自社のサービスや商品を買ってもらうためには、商品とは別の“価値”とそれを明確に伝える効果的なアプローチが必要ということです。

 一般的に顧客へのアプローチ方法といえば、DM・はがき・チラシ・POP・パッケージ・広告などが挙げられます。しかし、これらの宣伝活動を行っても大きな成果が得られないケースも少なくありません。

 では、より顧客の興味を惹き、魅力的に感じさせる付加価値・アプローチとはどのような方法なのでしょうか。今回は本書の内容を抜粋して紹介します。なお本書は2011年に発売されたものですが、2016年にコミック版も出版されるなど、依然注目を集めています。

 

羽田空港で大人気の弁当に隠された「売れるヒント」

 どんなに素晴らしい商品やサービスでも、その価値や必要性が顧客に正しく伝わらなければ、なかなか買ってはもらえません。まずは誰に売りたいのかを明確に想像することが大切です。自社の商品はどのような人に、どんなときに、どういうふうに役立つのか。これを具体的に想像しておけば、顧客がどのような過程で自社商品を求めてくるのかも明確になります。

 本書では例として、羽田空港限定で年間50万個も売られているという人気の“空弁”「元祖羽田空港ひとくちおこわ」が挙げられています。

 空弁(そらべん)について念のため説明すると、飛行機の搭乗前、あるいは搭乗中に食べることを想定した、空港で売られている弁当のことです。本書では空弁がターゲットとする層について、以下のような人を設定しています。

 ・40代の女性で管理職
 ・仕事での出張が多い
 ・羽田空港を1人で頻繁に利用する
 ・搭乗前に目立たず、手早くおいしいものを食べたい

 女性の中には“人が多い空港で弁当を食べる”という行為に抵抗がある人もいるでしょう。また飛行機搭乗前に、ゆっくり食事をとれる時間があるとも限りません。このニーズを満たすために求められるのは“どこでも簡単に食べられる”ことです。

 「元祖羽田空港ひとくちおこわ」が人気の理由は、この点にあります。おこわが個別包装されているので、立っていても座っていても、搭乗前でも搭乗後でも、手軽に食べられるのです。

 本来はこれだけでも上記のニーズは全て満たしていると言ってもいいでしょう。しかしこの空弁は、さらに以下のようなことも考慮されているそうです。… 続きを読む

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鮎川 大

鮎川 大

フリーライター

関西で活動する営業出身のフリーライター兼ディレクター。ビジネス系のコンテンツを中心に、医療・ファッション・食品・HPのトップページなど幅広い分野に精通。またサイトの運営・管理から外注のディレクションまで一貫して請け負い、コミュニケーションを重視するのが特徴。http://writer-d.com/

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