結論から読み解く「嫌われる勇気」(第6回)

アドラーに学ぶ:どうすれば人は変われるのか?

2015.12.28 Mon連載バックナンバー

 心理学者のアルフレッド・アドラーの思想が記されたベストセラー『嫌われる勇気 自己啓発の源流「アドラー」の教え』(ダイヤモンド社刊、岸見一郎、古賀史健著)にて、アドラーは仕事の本質について「『他者貢献』である」としている。加えて、(1)他者貢献、(2)他者信頼、(3)自己受容の3つが結びつくことで、初めて「他者貢献」が実現できることしている。

 前回は松下幸之助を例に、(1)他者貢献、(2)他者信頼の本質的な意味について解説した。今回は、最後に残った(3)自己受容とは何かについて、詳しく取り上げる。そして、本連載の締めくくりとして、「嫌われる勇気」で学んだアドラー心理学を、どうすれば、自分のものにできるのかを、説明する。

 

「自己肯定」ではなく「自己受容」とは?

 「自己受容」とは、読んで字のごとく「自分を受け止めること」である。しかし、ここで重要なのが、「自己受容」とは決して「自己肯定」ではないということだ。

 自己啓発本やセミナーでは、一般的に「自己肯定感を持て」と言われることが多い。自己肯定感とは、「自分はできる」「やればなんでもできる」というように「成功脳」を作り上げる目標達成型のアプローチだ。

 その一方で、そういった上昇志向にアンチテーゼする自己啓発本やセミナーもある。「あなたはあなたのままでいい」「ナンバーワンでなくオンリーワンでいい」というような現状維持型、あるいは自分探し型のアプローチだ。

 アドラー心理学は、そのどちらもでない。「自己肯定」には、警笛をならしながらも、だからと言って、「現状でいい」と甘やかしてもいない。

 なぜアドラーは「自己肯定」を否定するのか。「嫌われる勇気」では、次のように説明している。… 続きを読む

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峯 英一郎/studio woofoo(www.studio-woofoo.net)

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ライター・キャリア&ITコンサルタント

IT企業から独立後、キャリア開発のセミナーやコンサルティング、さまざまな分野・ポジションで活躍するビジネス・パーソンや企業を取材・執筆するなどメディア制作を行なう。IT分野のコンサルティングや執筆にも注力している。
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