ビジネスの局面で使える知識、使えない知識(第4回)

会社経営にも当てはまる?4つの景気循環の仕組み

2015.06.18 Thu連載バックナンバー

 こんにちは。ファイナンシャル・プランナーの横山です。「ビジネスの局面で使える知識、使えない知識」の第4回は、「景気循環」についてお話します。

 昨今、アベノミクス効果で、上場企業を中心に、利益を拡大している企業が多くなっています。けれども、「売上は好調なのに、あまり利益がでていない」、「同業者と比べて、いまひとつ波に乗れていない」と感じている経営者の方もいることでしょう。

 もしかすると、その原因は「企業レベルでの景気循環」のせいかもしれません。

 

4つの景気循環とは?

 経済は、好況と不況を繰り返します。昔から、この好不況に規則性や周期性があるのではないかという研究が行われ、現在では4つの有名な景気循環説が知られています。それらは、発見者の名前をとって、「キチンの波」「ジュグラーの波」「クズネッツの波」「コンドラチェフの波」と呼ばれています。まずは、これらを順に説明しましょう。

 キチンの波は、約3~4年周期の短い景気循環です。この景気循環の原因は、企業の在庫変動によるものです。簡単にいえば、在庫が過剰になることで生産活動が停滞し、景気が減速していくという考え方です。

 ジュグラーの波は、約10年周期の景気循環です。これは、景気循環が企業の設備投資により変動するという考え方が基礎になっています。企業における設備の耐久年数が10年程度であるため、設備投資が一巡すると景気が減速し、次の需要が発生する頃に再び景気が回復するという考え方です。

 クズネッツの波は、約20年周期の景気循環です。「建築循環」とも呼ばれるように、景気が循環する原因を建物の需要と考えています。建て替えや修繕など、建築物への大規模な投資が約20年周期で起きるということに基づく理論です。

 最後のひとつがコンドラチェフの波で、約50年周期という長期の景気循環です。この景気循環の要因は技術革新とされ、これまで産業革命、鉄道、自動車などの発達により、大きな景気変動が訪れたと考えられています。

 以上の4つの景気循環の波は、あくまでマクロ的な景気変動を経験則的に体系化したものです。そのため、必ず決まった周期で景気が変動するわけではありませんし、個別企業の好不調に直結するはずもありません。

 しかし、このうち、キチンの波とジュグラーの波の知識をうまく活用することで、将来、企業経営が手詰まりになってしまうことを防ぐことができるのです。

 

キチンの波で判断する「過剰在庫」… 続きを読む

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横山 研太郎

横山 研太郎

ねこのてFP事務所 代表

富士通株式会社退職後、メーカーの経営サポート等を行う。現在は、ファイナンシャル・プランナーとして、資産運用を柱としたアドバイスをするだけでなく、学生への金融教育にも取り組んでいる

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