企画書作成に悩むビジネスマンへの指南書(第2回)

ちょっと変えるだけで企画書の質が高まる3つの工夫

2014.12.15 Mon連載バックナンバー

 前回は「企画書を企画する」というテーマにおいて、主に企画書作成の準備に焦点をあてて意義や方法などをご紹介しましたが、今回はいよいよ企画書そのものの品質を高めるためのノウハウや心得などをいくつか紹介します。

 私は企画書作成に頭を悩ませている方から相談を受ける際、一緒に企画書も見せてもらう場合がありますが、「この点を少し改めてもらうだけでかなり品質が上がってくるのに」といった感想をしばしば抱くことがあります。今回は正にそのような、比較的簡単なことながら企画書の品質アップに効果的な方法を中心に紹介します。

 企画書作りを部下に指示される立場にある管理職や幹部の皆様も是非参考にしてください。企画書は社外に出た瞬間から、何課の誰それが作ったといったことは一切関係なくなります。「会社」が作成した書類と見なされるものです。“企画書はお手の物”という方もいるかもしれませんが、何度でも「基本」に立ち返って確認することは、決して無駄ではないはずです。

 

工夫その1:見出しで使うワードは企画書内で意味を規定しよう

 企画書作成がなかなかはかどらない、あるいは仕上げたものの何となくわかりにくいものになってしまう原因の一つに、言葉の意味が不鮮明なまま使用されているケースが以外に多くあります。特に作成者が知っているつもりが、実は意味を正確に理解出来ていない言葉を見出しに使用しているページなどは、思うようにそのページの本文が書けなかったり、書いてもわかりにくい内容になったりするのも当然と言えます。

 そこでその対策として、見出し等に使用する言葉でたとえば「課題」だとか「コンセプト」、「ミッション」等の特に抽象的な言葉については、本文の中で定義を明らかにする、即ち意味を文字にして明示するという方法があります。その際、本質的意味を逸脱していなければ、独自の解釈が少し加味されても構いません。

 たとえば「課題」という言葉を例に挙げたいのですが、皆さんは「課題」と「問題」の違いについて明確に答えることが出来るでしょうか。仮に「納期」に関する事例で紹介しますと、

 ・問題:必ず守らなければならなかった納期日に、商品を届けることができなかった

 ・課題:商品は毎回納期日どおりに届いている。しかし、もしあと3日納期を早めることが出来たら更に売上をアップさせることができる
 となります。

 つまり「問題」とは「望ましくない事態が生じた(もしくは生じている)状況」で、「課題」とは「より望ましい状況と現状のギャップ」のことです。こうした違いがあるにも関わらず、作成者が課題と問題の意味を混同したまま使用しているケースは、よく見かけられます。

 そのようなミスを防ぐために、たとえば見出しに「課題」という言葉を使用した際は本文中において、「課題(=望ましい状況と現状のギャップ)について説明しますと……」といった具合に、カッコ書きで簡潔に意味を明示することに取り組むということです。

 この取り組みには二つの効果があります。… 続きを読む

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相澤 幸広

相澤 幸広

ライター

教育分野を中心とした経営コンサルティング企業で経験を積んだ後、経営コンサルタントとして独立。企画立案やCSをテーマとした企業コンサルティングを行っている他、事業構想等を企画書としてまとめる企画ストラクチャー業務や、ビジネスマン向けの教材や講座開発等も手掛けている。趣味は映画鑑賞。

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