ホテル評論家・瀧澤信秋の「出張するならこのホテル!」(第7回)

ビジネスホテルでおもてなし?サービスの凄いホテル

2015.02.03 Tue連載バックナンバー

ビジネスホテルはリミテッドサービスといわれるが

 究極のサービス業といわれるホテルサービスは多種多様だ。宿泊料金の高額なシティホテルは「フルサービス」が特徴。ドアマン・ベルボーイ・コンシェルジュなどさまざまなスタッフがサービスを提供してくれる。かようなホテルには「ゲストからのリクエストには犯罪ではない限り何でも承る」ことを豪語するホテルすらある。

 一方、低廉な料金が魅力のビジネスホテルは「リミテッドサービス」が特徴。確かに、ドアマンやベルボーイとビジネスホテルはイメージが結びつかない。ところが近年、ホテルのカテゴリーは多様化しており、単純にシティホテル、ビジネスホテルとカテゴライズできない形態のホテルも増えており、ビジネスホテルのつもりで宿泊したのに、思いがけないサービスを受けることもある。

 たとえば、大阪府堺市にある「ホテル・アゴーラ リージェンシー堺」。このホテルは、シティホテルとして営業していたリーガロイヤルホテル堺からリブランドされたホテルである。昨今大阪のホテルの宿泊料金は高騰しているものの、利用しやすい料金体系のホテルで、周囲のビジネスホテルより若干高いといった印象のレートだ。

 筆者はリーガロイヤルホテル時代から頻繁に利用していたホテルだったので、リブランド後の料金レートを見て、余計なサービスは廃し、とうとうビジネスホテルへ舵を切ったかと想像し訪れたところ、ドアマンからはじまりベルボーイ、フロントスタッフなど全て完璧なのである。リーガロイヤル時代の上をいくサービスを提供していたのだ。

 このような例は、ビジネスホテルと思いこんで出向いたところ、実はビジネスホテルカテゴリーとは異なり、結果として思いがけないサービスを受けたという嬉しいサプライズであるが、正にビジネスホテルという全国チェーンの施設でも、質の高いサービスを提供するホテルがある。

 全国チェーンとして利用者からの評価が高い「リッチモンドホテル」。多くの店舗を利用しているが「リッチモンドホテル青森」を利用した際には、フロントスタッフの質の高さに驚愕した。笑顔の挨拶から何気ない一言、迅速な手続きや説明など、まるでラグジュアリーホテルのようなチェックインを体験した。これがフロントばかりではなく、おしなべてスタッフの多くがそうであったということからも、相当な努力をされているのだろうと思料した。他のチェーン店舗も概してサービスレベルは高い。

 

テレビの画面でリクエスト

 これらは人的サービスにおける質の高さといえそうだが、敢えて人的サービスを排することで利用者の支持を受けることもある。… 続きを読む

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瀧澤 信秋

瀧澤 信秋

ホテル評論家、旅行作家

All About公式ホテルガイド。ホテル情報専門サイトHotelers編集長。日本旅行作家協会正会員。利用者目線やコストパフォーマンスを重視する取材を徹底。その忌憚なきホテル評論には定評がある。フィールドは、ホテルステイからホテルグルメ、ホテルにまつわる社会問題までと幅広い。テレビやラジオ、雑誌などの露出も数えきれず、業界専門誌への連載も手がけるなどメディアからの信頼も厚い。また旅行作家として旅のエッセイなども多数発表、ファンも多い。2014年は365日異なるホテルにチェックインし続ける「365日365ホテル」を実践中。

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