ホテル評論家・瀧澤信秋の「出張するならこのホテル!」(第12回)

ホテル評論家が伝授! ダメなホテルの見分け方

2015.04.28 Tue連載バックナンバー

 日本にホテルは約1万軒あると言われている。シティホテル、ビジネスホテルをはじめ、近年では多様な形態に進化していることはこの連載でも取り上げてきた。その中でもビジネスユースが身近な施設といえば、やはり宿泊主体型のビジネスホテルだろう。

 過去1,000軒近くのホテルへチェックインしてきたが、やはりビジネスホテルの利用率は高く、おおよそ2/3といったところ。基本的にシングルルームを主体とした、寝るだけの客室がほとんどを占める形態の施設ゆえ、施設や設備の差別化は難しいが、ゲスト目線の追求が最もシビアに現れるのもまたビジネスホテルである。

 同じホテルでも、良いところ悪いところがあるのは常だ。同一ホテルのある部分を絶賛することもあれば、別の部分は酷評することもある筆者の評論手法ゆえ、単に「良いホテル」「悪いホテル」という表現は避けるようにしているが、快適滞在を実現できそうなホテルや、反面失敗したと感じたホテルの滞在経験から、おおよその「見分けるポイント」がある。

 今回は、ホテル利用術という観点から、感心したホテル、ガッカリしたホテルの例も含め、ダメなホテルの見分け方をみていきたいと思う。

 

この3つを実現しているビジネスホテルにハズレはない!

 注目すべきポイントは客室の「スリッパ」「空気清浄機」「ベッドメイキング」だ。

 まずはスリッパ。ホテルや旅館スリッパといえば、昔ながらの「ビニールスリッパ」は定番であるが、誰が履いたかわからない使い回しゆえ、抵抗感のあるゲストも多い。最近のブームはパイル地の「お持ち帰りスリッパ」。丁寧にビニールへ入れられたゲスト専用のスリッパである。もちろん持ち帰ることもできる。

 次に空気清浄機。限られた客室面積と機密性ゆえ、空気清浄機の効果は大きい。最近では加湿機能付きなど、充実した機能を持つ機器を導入するホテルも出てきている。

 そして最も重要なのはベッドメイキング。ホテルのベッドメイキングといえば、「スプレッドタイプ」といわれるベッドメイキングが伝統的スタイルだった。このスタイルだと、ベッドメイキングの際、ベッドカバー兼掛け布団は使い回し、間に入れられた1枚のシーツのみが交換されるということで、寝返りなどでシーツがずれた場合に、誰が触れたかわからない布団に触れてしまう可能性がある。そこで最近のブームは「デュベスタイル」。羽毛掛け布団がすっぽり入るカバーリングで清潔感が高い。

 また、真っ白な掛け布団カバーは客室を広く見せる効果もある。デュベスタイルを採用している施設は、前記した2点も実現しているケースが多く、このベッドメイキングは最も重視すべきポイントだ。

 コスト増でもゲストのために導入する。このような宿泊者の快適性を追求する姿勢のあるホテルは、快適滞在を実現できる可能性が極めて高いといえる。

 この3点を実現していないホテルは避けるべきホテルともいえるだろう。

 

快適な滞在を左右する「客室空調」も重要なポイント

 ホテルの客室は高い機密性ゆえ、エアコンは必須だが、これにもパターンがある。… 続きを読む

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瀧澤 信秋

瀧澤 信秋

ホテル評論家、旅行作家

All About公式ホテルガイド。ホテル情報専門サイトHotelers編集長。日本旅行作家協会正会員。利用者目線やコストパフォーマンスを重視する取材を徹底。その忌憚なきホテル評論には定評がある。フィールドは、ホテルステイからホテルグルメ、ホテルにまつわる社会問題までと幅広い。テレビやラジオ、雑誌などの露出も数えきれず、業界専門誌への連載も手がけるなどメディアからの信頼も厚い。また旅行作家として旅のエッセイなども多数発表、ファンも多い。2014年は365日異なるホテルにチェックインし続ける「365日365ホテル」を実践中。

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