ホテル評論家・瀧澤信秋の「出張するならこのホテル!」(第11回)

ホテルに暮らす!? 「レジデンスホテル」に注目!

2015.04.17 Fri連載バックナンバー

「ホテルに暮らす」は究極のライフスタイル

 旅は非日常といわれるが、目的地での観光はもちろん、そこへ至る移動過程やホテルステイも非日常だ。ゲストがホテルへ求めるものは、「非日常感」に加え、「快適性」や「利便性」といった「住」の要素も大きく加味される。さらには「癒しの空間」としての存在も重要であることが、ホテルステイの持つ異質な部分である。

 本来、「住」とは日常であるが、昨今ホテルステイの快適性を住に取り込もうとするのがブームだ。非日常感と快適性を毎日の生活へ、ということからか、ホテル仕様グッズの売れ行きは好調で、密かなブームになっているらしい。ネット通販をザッと見渡しても、「ホテルのタオル」や「ホテルの枕にシーツ」、さらには「マットレス」まで、とにかく消費者は「ホテル仕様」の文字には弱い。それだけホテルは快適な空間であることの裏付けになる事象だが、世には「ホテルに暮らす」という究極のライフスタイルを実践している人もいる。

 映画評論家の故・淀川長治さんがホテルで暮らしていたことは有名であるが、友人でも高級ホテルで数年間暮らしているという人物がいる。興味本位で話を聞くとやはり「快適」とのこと。基本的に利便性の高い立地であるし、ロビーやレストランなどのパブリックスペースも充実しているので、仕事、プライベート、さまざまなシーンにおいて「ホテルで生活する」ことのメリットを享受しているという。それこそホテルにはルームメイドさんもいるので、必要であれば(別途料金は発生するケースもあり)掃除やシーツ交換もお手の物。

 ところで、このような「ホテルと住」を考えた究極のスタイルとして、「レジデンスホテル」という形態の施設が、一部の都市生活者や在日外国人にちょっとしたブームとなっている。同一施設内に、ホテルの客室とレジテンス(住居)の客室がある施設を指すものだが、パブリックスペースの共用もその特徴である。

 

大阪難波の中心にあるスタイリッシュな「フレイザーレジデンス南海大阪」

 まず紹介したいのが、大阪は南海難波駅至近に位置する「フレイザーレジデンス南海大阪」。

 外資系チェーンのレジデンスホテルであるが、ロビーをはじめパブリックスペースはやはりスタイリッシュ。客室は、清潔感溢れる落ち着いた高級マンションの一室のような雰囲気。

 充実したキッチンも完備。調理器具や食器も揃っており、自宅にいるような気分で料理が楽しめる。高機能な洗濯機も設置されているので、気兼ねなくホテルで自宅の寛ぎが実現できるといえよう。こうした「日常感の同居」もレジデンスホテルの魅力。筆者は、一週間程度の全国ホテル取材を敢行する際は、中間ポイントの大阪でこのホテルを選ぶことが多い。たまった洗濯物を、高機能な洗濯機で存分に洗うのが楽しみのひとつにもなっている。

 また、パブリックスペースも充実。ジムやサウナ、スタイリッシュなゲストラウンジを備えているのも魅力。ラウンジ内は、無線インターネットの接続環境が整っているので、仕事をしたり、読書や談話スペースとして利用できる。もちろん、スタッフのサービスも洗練されており、快適なホテルステイが実現できる。コンドミニアム的な気軽さと、洗練されたホテルサービスを兼ね備えているといえよう。

 

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瀧澤 信秋

瀧澤 信秋

ホテル評論家、旅行作家

All About公式ホテルガイド。ホテル情報専門サイトHotelers編集長。日本旅行作家協会正会員。利用者目線やコストパフォーマンスを重視する取材を徹底。その忌憚なきホテル評論には定評がある。フィールドは、ホテルステイからホテルグルメ、ホテルにまつわる社会問題までと幅広い。テレビやラジオ、雑誌などの露出も数えきれず、業界専門誌への連載も手がけるなどメディアからの信頼も厚い。また旅行作家として旅のエッセイなども多数発表、ファンも多い。2014年は365日異なるホテルにチェックインし続ける「365日365ホテル」を実践中。

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