10分でマスターする「政治・経済ニュースのツボ」(第3回)

東京五輪 経済効果は3兆円? 150兆円?

2014.01.20 Mon連載バックナンバー

 都知事選出馬を発表した前日本弁護士連合会会長の宇都宮健児氏は新国立競技場の建設見直しを公約に掲げました。日本中の大手マスコミが浮かれた感のあった「東京五輪決定ニュース」でしたが、いざ冷静になってみると、「それほどでもないのでは?」との予想が浸透しつつあります。どうなるのか? どうすればメリットを享受できるのか? 裏側を探ってみました。

 

「お・も・て・な・し」で招致成功したものの

 昨年9月、ブエノスアイレスで開催されたIOCの会議で、2020年に開催される夏季オリンピック・パラリンピックの会場として、東京都が正式に選ばれました。スピーチで注目された「お・も・て・な・し」という言葉が流行語大賞に選ばれたのは、まだ記憶に新しいところでしょう。

 1964年に開催された昭和のオリンピックを連想して、「日本経済再生の起爆剤に!」と期待する声も沸騰。大手マスコミは連日「招致成功」を大々的に報じました。世間の風向きに敏感な株式相場でも、かつて現国立競技場の建設を請け負った大成建設の株価が「新国立競技場も受注するのでは」との期待から急上昇するなどのお祭り相場が見られました。

 ところが日がたつにつれて「どうやら経済効果はそれほどでもないらしい」という予想がジワジワと広がり始めます。400円台から一気に1,000円まで伸びる、とうわさされた大成建設の株価も、400円台に戻ってしまいました。

 冷静な目で東京都が発表している予算計画を見直してみると、経済効果に対する期待はしぼみます。運営費や通信費、人件費などの直接予算3,412億円、競技場や選手村の建設費などの間接予算4,887億円。合計8,000億円以上という数字は、巨額に思えますが、たとえば2013年度に執行される公共事業費約10兆円と比べると、それほどの額ではないことがわかります。さらにこの予算はオリンピックまでの数年にわたってゆっくり支出されるため、経済を刺激する効果は、見かけ上の規模よりさらに小さい、と考えるべきでしょう。… 続きを読む

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谷垣 吉彦/studio woofoo(www.studio-woofoo.net)

谷垣 吉彦/studio woofoo(www.studio-woofoo.net)

フリーランスライター

アダルト層向け商品の販促プランニングや、経営・医療系書籍の企画・立案・執筆など、幅広い分野でライターとして活動する。大阪ミレニアムミステリー賞を受賞するなど、エンターテイメント分野での実績も評価されている。

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