“最強経営者”稲盛和夫から学ぶ「リーダー」のあり方(第2回)

稲盛和夫も若い頃は不満だらけだった

2017.08.28 Mon連載バックナンバー

 京セラ、KDDIなどを創業し、日本航空(JAL)の再建も成し遂げた経営者の稲盛氏は、著書『生き方 人間として一番大切なこと』(サンマーク出版、2004年)にて、リーダーに求められる資質は、才能ではなく「人徳」と説明しました。

 人徳については、第1回目で詳しく紹介しましたが、それでは稲盛氏の言う“人徳”を、どのようにビジネスに反映すればよいのでしょうか。第2回目となる今回は、人徳がビジネスに与える影響と、リーダーとして仕事を成功へ導く考え方を紹介します。

 

稲盛和夫も、若い頃は同僚と愚痴と不満ばかり言い合っていた

 今でこそ日本を代表するビジネスリーダーの一人である稲盛氏ではありますが、若い頃は零細企業に勤める一労働者でしかありませんでした。同期入社の数人と顔を合わせては、毎日愚痴と不満ばかりを言って過ごしていたといいます。

 しかし稲盛氏は、ある日「腐っていてもしょうがない」と気持ちを切り替え、腹を据えて仕事に必死に取り組むようになりました。

 その結果、当時普及し始めていたテレビのブラウン管の内部部品として使用するファインセラミックスの開発に成功。稲盛氏はこのファインセラミックスを元に、1959年に京セラ(当時は京都セラミック)を創業。現在の成功につながっています。

 若き日の稲盛氏のように、多くのビジネスパーソンが、何かしら不満を胸に抱きながら日々の仕事をこなしていることでしょう。「こなす」とは仕事を軽んじ片づけるという言葉で、「見下げる」や「けなす」という意味を含みますが、これとは別に、仕事を技術や手法を使って上手に処理する、という意味も持ちます。

 稲盛氏もはじめは、前者の意味で仕事を「こなして」いたでしょうが、ある日を境に後者の意味で仕事を「こなす」ようになったことで、仕事を成功に導く鍵を掴みました。この仕事に対する姿勢も「人徳」のひとつと言えるかもしれません。

 

IBMからの高い技術要求に稲盛氏はどう応えたのか

 ファインセラミックスを手に創業した稲盛氏ですが、最初から順風満帆だったわけではありません。創業当初は製品の売り込みに苦労しており、やっとのことでIBMから基板の発注を受けるも、その技術的な要求は高く、当時の京セラにはその基板の精度を測定する機器すらありませんでした。

 絶体絶命の窮地ではありますが、稲盛氏は… 続きを読む

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水本愛

水本愛

フリーライター・インタビュアー

5度にわたる転職経験を持つ。ジョブホッパーという生き方をポジティブに捉え、多岐に渡る職種経験・知識を活かし、転職ノウハウ、企業紹介、求人広告を手がけている。また、ソーシャルメディアを活用したマーケティング会社にて、経営陣へのインタビュアーとしても活動中。本好きが功を奏し、新聞社の専属書評ライターとして毎月さまざまなジャンルの書評を手がけている。

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