組織を「つくり直す」リーダーシップとは(第3回)

ミスターミニットに学ぶ「少人数」で始める組織改革

2017.05.08 Mon連載バックナンバー

 靴修理の老舗としておなじみの「ミスターミニット」は、長らく業績が落ち込んでいたものの、弱冠29歳で社長に就任した迫俊亮氏が、3年足らずで立て直しました。

 彼は組織をどのように変えたのでしょうか? 迫氏の著作「やる気を引き出し、人を動かす リーダーの現場力」からその理由を探ります。

 第1回は、迫氏が組織改革の下地として、部下を徹底的に尊重することにより信頼関係を築いた事例を、第2回では、会社の仕組みを全て“現場中心”に作り変え、部下が自ら動く組織につくり直した事例を取り上げました。

 最終回となる第3回では、迫氏が改革をどのように会社全体に広げ、組織に定着させていったのか、その進め方を紹介します。

 

組織を変えようとしても、現状維持の多数派に出る杭を打たれがち

 どんなに優れた改革案であっても、その改革が組織に定着しなければ意味がありません。実はミスターミニットでも、過去に何度も新しい施策や改革の全社号令がかかったものの、定着することなく、すぐ元の状態に戻っていました。

 迫氏はこの原因を、改革を組織全体で“広く浅く”進行させていたからだと分析しました。改革を中途半端に始めると、社員の士気にバラつきが生じます。改革に賛同し、会社を変えようと士気の上がった社員が各組織に何人かいたとしても、その何倍も変化に消極的な社員がいます。

 人間は基本的には、変化を恐れ、現状維持しようとする心理的傾向を持っているものです。少数の改革推進派は、多数の現状維持派に出る杭を打たれて、改革は組織に定着することなく、徐々にトーンダウンしてしまうものです。

 

あのサービスは少人数のメンバーで始まった

 では、迫氏はどのように改革をやり遂げたのでしょうか。迫氏がたどり着いたのが、まずは「会社を変えよう」という思いの強い少人数のメンバーだけで、圧倒的な成功例を作るというやり方でした。

 迫氏が少人数のメンバーで取り組んだのが、… 続きを読む

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前野 智子

前野 智子

フリーライター。大企業・ベンチャー双方での就業経験や海外でのビジネス経験を活かし、ビジネス関連記事やインタビュー記事等の執筆を手掛ける。

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