年度末の人事異動は評判を上げるチャンスである

後任者目線で考える、理想的な「引き継ぎ」とは

2017.02.17 Fri連載バックナンバー

 これから年度末に向けて、部署異動や退職に伴う引き継ぎが増えるシーズンであるが、この「引き継ぎ」が問題なく行えている企業は、さほど多くないかもしれない。

 ある企業がビジネスパーソン400人に対しアンケート調査を行ったところ、部署異動による引き継ぎを受けた人の約7割が「引き継ぎ内容に対して、何らかの不満を感じた経験がある」と答えたという。つまり、ちゃんと引き継ぎができているケースは約3割と、少数派なのだ(ベストチーム・オブ・ザ・イヤー実行委員会調べ)。

 引き継ぎ不足が原因で後任者を困らせ、会社に不利益をもたらすと、引き継ぎ側の責任問題になる恐れもある。しかし、“引き継がれる”側が納得する引き継ぎの形とは、いったいどのようなものか?よくある引き継ぎの失敗例から、成功への改善策を学んでいこう。

 

前任者が顧客と関係を築いてきた“信頼”を引き継ぐ

 営業職で起こりがちな引き継ぎ失敗例が、「顧客情報」の引き継ぎ不足である。たとえば、前任者が突然退職をしたため、後任者が顧客に関する予備知識を持たないまま挨拶へ伺うことになってしまったケースや、あるいは、顧客と前任者の間で取り交わした約束事などの引き継ぎ漏れがあったケースなどだ。

 上記のような引き継ぎミスが発生した場合、顧客は「テキトーに扱われた」「ないがしろにされた」と思ってしまう恐れがある。その結果、信用を失い、後任者や会社全体に対してまで不信感を抱くようになり、顧客が離れてしまう可能性も十分に考えられる。

 こうした事態を防ぐためには、前任者は顧客情報に加えて“信頼”を後任者へ引き継ぐことを意識する必要がある。

 ここでいう“信頼”とは、前任者が顧客と関係を積み上げてきた、その過程のことを指す。たとえば、これまでにどのような取引を行い、どのような対応によって顧客の信頼を得てきたか、逆にどのような対応が嫌われたのか、関係構築までの経緯を詳しく後任者に伝えることが重要だ。

 これに加えて、… 続きを読む

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松原 留実/studio woofoo(www.studio-woofoo.net)

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ライター

関西出身のフリーライター。広告代理店でのライターを経て独立後。現在は求人コンテンツ制作を中心に、マーケティング、ビジネスジャンルを中心に取材・執筆を行っている。その他、履歴書・志望理由書作成のフォロー活動にも取り組んでいる。

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